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遠心分離機
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- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 複数の異なる掛け替え可能なロータを識別し、遠心分離開始時にロータを識別して、該ロータが設定速度になるように駆動モータをフィードバック制御する遠心分離機において、上記各ロータに装着可能な沈澱管の種類ごとの回転半径をROMに格納し、遠心分離開始時に沈澱管コードを入力して、上記ロータと沈澱管の種類から回転半径を呼び出し、所定の遠心加速度が得られる回転数を算出する制御部を設けたことを特徴とする遠心分離機。
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- 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、複数の異なるロータを掛け替えて使用することができるとともに、複数種類の沈澱管を使用することができる遠心分離機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、医療分野等で試料の成分を分析するため、遠心分離機が広く用いられている。遠心分離機は、試料を入れる沈澱管を支持あるいは収納するロータと、ロータを回転駆動する駆動モータと、駆動モータを制御する制御部等で構成されている。
【0003】このような遠心分離機では、複数の異なるロータを掛け替えて使用することが可能であるが、それらのロータの回転半径はロータごとに異なる場合が殆どである。しかも同一ロータにおいても装着する沈澱管の種類によって回転半径が異なる状況が発生している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】この為、従来では、必要とする遠心加速度を得る為の回転数を算出するために、ロータおよび沈澱管の種類から回転半径を確認し、それから必要とする遠心加速度を得る為の回転数を逆算するか、あるいは、概算によって回転数を算出しなければならなかった。
【0005】したがって、繁雑な計算をして回転精度を高めるか、あるいは概算によって、精度を要求しないかの選択をしていた。
【0006】本考案は、上記課題を解決し、沈澱管コードを選択するだけで、必要とする遠心加速度を得ることができる遠心分離機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は上記課題を解決するため、複数の異なる掛け替え可能なロータを識別し、遠心分離開始時にロータを識別して、該ロータが設定速度になるように駆動モータをフィードバック制御する遠心分離機において、上記各ロータに装着可能な沈澱管の種類ごとの回転半径をROMに格納し、遠心分離開始時に沈澱管コードを入力して、上記ロータと沈澱管の種類から回転半径を呼び出し、上記ロータと沈澱管の種類から所定の遠心加速度が得られる回転数を算出する制御部を設けたことにある。
【0008】
【作用】上記した本考案にかかる遠心分離機によれば、まず、使用するロータを選択して遠心分離機に取り付ける。そして、ロータに試料を入れた沈澱管を装着して、沈澱管コードを入力する。こうしてロータの種類と沈澱管から回転半径を呼び出し、所定の遠心加速度が得られる回転数を算出する。回転数が決定したら、回転数を入力し、スタートボタンをおす。
【0009】
【実施例】以下、本考案の一実施例を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】ここで、図1は本考案の遠心分離機のブロック図、図2(a)(b)は遠心分離機のアングル式ロ−タを示す概念断面図、図3(a)(b)は遠心分離機のスイング式ロ−タを示す概念断面図である。
【0011】図1および図2(a)(b)において、1は遠心分離機のロータである。遠心分離機には、複数の異なるロータ1を選択的に掛け替えることができる。
【0012】2は、例えばロータ1の底面に形成された固有の磁気パターンを、磁気センサにより検知する方式のセンサで、ロータ識別部3によってロータ1の種類が識別される。
【0013】4は沈澱管5の沈澱管コードを入力する沈澱管コード入力部である。沈澱管5は長さによって、長い場合は図2(a)のように、短い場合は図2(b)のように、ロ−タ1に装着した際の回転半径rが異なってくる。
【0014】6は上記ロータ識別部3と沈澱管コード入力部4からの信号が入力され、所定の遠心加速度が得られる回転数を算出する制御部である。この制御部6には、予め、複数の異なる沈澱管5の沈澱管コードがROMに格納してあり、この沈澱管コードから使用している沈澱管5を所定のロ−タ1に装着した際の回転半径rを読出し、必要とする遠心加速度または回転数を演算するものである。
【0015】7は制御部6の信号に基づいてロータ1の種類と沈澱管5の種類が表示される表示部である。
【0016】なお、ロータ1は、図2(a)(b)のアングル式ロ−タの場合と同様に図3(a)(b)のスイング式ロ−タの場合も沈澱管5の長さによって回転半径が変わってくる。
【0017】次に、上記構成の遠心分離機の動作を説明する。
【0018】まず、ロータ1を選択して遠心分離機に組み付ける。ロータ1に、試料を入れた沈澱管5を取付ける。
【0019】沈澱管5の種類を沈澱管コード入力部4に入力すると、沈澱管コード入力部4からの信号が制御部6に入力される。一方、センサ−2によって検出されたロ−タ1の種類をロータ識別部3よって識別し、識別信号を制御部6に入力する。
【0020】制御部6ではロータ識別部3よって識別されたロータ1の種類と沈澱管コード入力部4からの信号から沈澱管5の回転半径rを検出し、必要とする遠心加速度または回転数を算出する。
【0021】そして、表示部7では必要とする遠心加速度または回転数を表示する。
【0022】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、複数の異なる掛け替え可能なロータを識別し、遠心分離開始時にロータを識別して、該ロータが設定速度になるように駆動モータをフィードバック制御する遠心分離機において、上記各ロータに装着可能な沈澱管の種類ごとの回転半径をROMに格納し、遠心分離開始時に沈澱管コードを入力して、上記ロータと沈澱管の種類から回転半径を呼び出し、上記ロータと沈澱管の種類から所定の遠心加速度が得られる回転数を算出する制御部を設けたので、長さの異なる沈澱管を使用して沈澱管の回転半径が異なる場合にも、必要とする遠心加速度または回転数を容易に算出することができる。
- 【登録番号】第2541246号
【登録日】平成9年(1997)4月25日
【発行日】平成9年(1997)7月16日
【考案の名称】遠心分離機
- 【出願番号】実願平4−84713
【出願日】平成4年(1992)11月13日
【出願人】
【識別番号】000134486
【氏名又は名称】株式会社トミー精工
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】岩根 正敏
【審査官】 西村 和美
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