スポンサード リンク
遠心分離機のロータカバ掛止め装置
スポンサード リンク
- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 上面に開口を有するロータ室と、該ロータ室の開口を塞ぐ開閉自在なドアと、ロータの周囲を覆い、上部に開口を有するシールド体と、上記シールド体の開口を覆う着脱自在なロータカバとを備えた遠心分離機において、遠心分離機の側面にロータカバ掛具を設け、ロータカバ掛具にロータカバを掛けてある場合には、遠心分離機のドアを閉じないようにしたり、運転できないようにしたことを特徴とする遠心分離機のロータカバ掛止め装置。
スポンサード リンク
- 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ロータカバを有する遠心分離機のロータカバ掛止め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の装置は実公平3−40360号に記載の図3のようになっていた。図3において、1は上面が開口したロータ室、2は枠体3に蝶番で開閉自在に取付けられたドアであり、図ではドアを開いた状態を示してある。ドア2を閉じることによりロータ室1の上部開口は閉じられる。4はロータ室1で回転されるロータであり、ロータ4は駆動軸5によって回転される。6はロータ4を覆うシールド体で、これは駆動軸5に固定され、ロータ4と一体回転するもので、上面には開口7を有している。8は上記開口7を覆うロータカバで、つまみ9の中央穴10を駆動軸5の上部小径部11に挿入することで中心出しが行われて開口7を塞ぐ構成となる。図3ではロータカバ8をドア2の内面に突設した2ケの掛止め具14に掛止めした状態を示している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】従来の装置は、ロータカバ掛止め具がドアの内面に突設してある為、ロータが高速回転時には空気抵抗が大きくなり、ロータを回転駆動するモータのトルクが増大することや、ロータ高速回転時の空気摩擦により、ロータの温度上昇が大きくなったり、風切り音が発生するという問題があった。
【0004】本考案の目的は、空気抵抗や騒音を増さず、しかもロータカバの取付けを忘れたままでの遠心機の駆動を防止することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的はロータカバ掛止め具をロータチャンバの外に取付け、ロータカバが掛止めしている場合には遠心分離機が回転駆動出来ない構造にすることにより達成できる。
【0006】上記構造とする為には、図1の様にドアに邪魔板を設けるか、ドアを大きくして、ロータカバが掛止めしてある場合にはドアが閉じない構造にする。または図2の様に、ロータカバ掛止め具にロータカバの有無を検出するセンサーを設置し、電気回路によりロータカバ掛け止めしてある場合には遠心分離機が回転駆動出来ない構造にする方法が考えられる。
【0007】
【作用】図1の様に構成された邪魔板16は、遠心分離機の枠体側面にロータカバ8が掛止めしてある場合、ロータカバに当たりドアが閉じられないようにしてある。通常、遠心分離機は安全上、ドアが開いている状態では回転駆動できないようになっている為、ロータカバの取付を忘れて運転することを防止できる。
【0008】図2の様に構成されている場合には、ロータカバが掛止め状態のときはロータカバの有無を検出するセンサー17の信号を受け、電気回路により遠心分離機の回転駆動を禁止し、ロータカバの取付忘れを防止する。
【0009】
【実施例】図1、図2に本考案の実施例を示し、同図において図3と同一部分は同一符号を付してある。
【0010】図1において、15は、枠体3の側面に設けた掛止め具を示し、ロータカバ8を掛止めしているときには枠体3の上面よりロータカバ8が突出する位置に設置してある。16はドア2に取付けられた邪魔板で、ロータカバ8が掛止め具15に掛止めされている状態ではドア2が閉じられないよう取付けてある。従って、ロータカバ8を掛止め具15に掛止めしたままでドア2を閉じた場合には、邪魔板16がロータカバに当たり、ドア2を閉めることが出来ず、ロータカバ8をロータ4に取付けない状態での遠心機の運転を防止できる。図1では邪魔板16を使用したが、ドア2を大きくし、邪魔板と同じ役目をすることも可能である。
【0011】図2は、カバ掛止め具15にロータカバ8の有無を検知するセンサー17を設置した例である。この図ではセンサーとして金属の接近を検出する近接スイッチ17を使用しているが、マイクロスイッチや光学スイッチでも検出できる。カバ掛止め具にロータカバ8が掛止めしてある場合には、センサー17の信号を受けて、遠心機の運転を禁止している。
【0012】
【考案の効果】本考案によれば、ロータカバを掛止め具に掛止めしたとき、ドアが閉じないようにしたり、遠心機を運転できないようにしたことにより、ロータカバの取付けを忘れて運転することを未然に防止することができる。
【0013】掛止め具をロータ室の外に設置したことにより、ロータ高速回転時の空気抵抗を減らし、ロータの温度上昇や風切音による騒音を防ぐことができる。
- 【登録番号】第2585749号
【登録日】平成10年(1998)9月18日
【発行日】平成10年(1998)11月25日
【考案の名称】遠心分離機のロータカバ掛止め装置
- 【出願番号】実願平4−68888
【出願日】平成4年(1992)10月2日
【出願人】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】日立工機株式会社
- ★当サイトのどのページも全てリンクフリーです、自由にお使いください
※以下のタグをホームページ中に張り付けると便利です。
-
当サイトではIPDL(特許電子図書館)の公報のデータを著作権法32条1項に基づき公表された著作物として引用しております、
収集に関しては慎重に行っておりますが、もし掲載内容に関し異議がございましたらお問い合わせください、速やかに情報を削除させていただきます。