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スプレー塗布量のコントロール装置
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- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 被塗布物の搬送速度を検知する手段と、該被塗布物の寸法を検知する手段と、該被塗布物一個当たりに塗布する塗布液量を入力する設定器と、該設定器の入力値と上記手段で検知した被塗布物の搬送速度と寸法に基づき塗布液瞬間流量を演算し、バルブコントローラを介してコントロールバルブを駆動するマイコンとを具備して成るスプレー塗布量のコントロール装置。
【請求項2】 塗布液の供給管にノズルからの噴射液量を測定する流量センサーを設け、マイコンが塗布液量の入力値と被塗布物の搬送速度と寸法とから演算した塗布液瞬間流量を、該流量センサーの値と比較し、コントロールバルブの開度を制御することを特徴とする請求項1 記載のスプレー塗布量のコントロール装置。
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- 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、フラックス塗布装置など所定速度で搬送される被塗布物に塗布液をスプレーし、その表面に塗布する為のスプレー塗布装置における塗布量のコントロール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のスプレー塗布装置において、被塗布物への塗布量は塗布液バルブの開度を手動にて調整することとしていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上述した従来の塗布量の調節では、被塗布物の長さが変わったり、その搬送速度が変わったりすると、その都度、テストを行い最適なバルブ開度を調節して決定しなくてはならなかった。本考案は、このような塗布条件の変更に対する対応性の低さの改善を課題とする。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本考案は、上記従来の課題を解決する為に、被塗布物の搬送速度を検知するセンサーや設定器などの手段と、該被塗布物の長さを検知する同様の手段と、塗布液量を入力する設定器と、コントロールバルブの開度を制御するマイクロコンピューター(以下マイコンと略す)とからなる、或いはこれらにノズルからの噴射液量を測定する流量センサーを加えたスプレ−塗布量のコントロ−ル装置を用いてノズルから噴出する塗布液量を調節することとした。
【0005】
【作用】設定器は被塗布物一個当たりに塗布する塗布液量を入力し、検知手段は被塗布物の搬送速度と長さを検出し、マイコンは設定器の入力値と上記検知手段からの信号とから塗布液瞬間流量を演算し、或いは、更にこの値をノズルに設けた流量センサーの値と比較し、コントロールバルブの開度を制御するものである。
【0006】
【実施例】図1は本考案装置の第1実施例を示す簡略図である。図示したように本考案のスプレー塗布量のコントロール装置は、被塗布物1を搬送するコンベア2の近傍に該コンベア2の搬送速度を検出するセンサー5と、該被塗布物1の寸法(長さ)を検出するセンサー6を設けると共に、該被塗布物1に塗布液を散布するノズル4に至る塗布液の供給管13中に流量コントロールバルブ7を設け、更に該流量コントロールバルブ7を駆動するバルブコントローラ10と、該バルブコントローラ10を制御するマイコン12と、被塗布物1への塗布量を入力する設定器11とを設けたものである。
【0007】このようにして成る本考案のスプレー塗布量のコントロール装置は、まず予めプリント基板などの被塗布物1の一枚当たりに塗布するフラックスなどの塗布液の量を設定器11で入力し、次いでコンベア2を駆動すると、センサー6が該被塗布物1の寸法を検出し、センサー5がその搬出速度を検出し、その信号がマイコン12に入力される。そこでマイコン12は、上記設定器11の入力値と、上記両センサー5,6からの信号とから塗布液瞬間流量を演算し、この値に基づいて適正な塗布液瞬間流量となるようにバルブコントローラ10を介してコントロールバルブ7の開度を調節する。よって、コンベア2で搬送される被塗布物1の表面には、一定量の塗布液が均一に塗布されるものである。
【0008】又、図2は本考案の第2実施例を示しており、これは上記構成に加え、塗布液の供給管13中に流量センサー8を設けると共に、該流量センサー8からの出力をマイコン12に入力するようにしたものである。従って、この場合、マイコン12は塗布液の設定器11に入力された値と上記両センサー5,6からの信号とから演算した塗布液瞬間流量を上記流量センサー8の値と比較し、コントロールバルブ7の開度を調節するので、より一層被塗布物の表面には均一な塗布がなされるものである。尚、図中符号9は、上記流量センサー8の表示部を示す。図3は、上述した制御回路のフローチャートである。
【0009】以上のように本考案のスプレー塗布量のコントロール装置では、予め1つの被塗布物に塗布する塗布液の量を設定すれば、被塗布物のサイズが変更されたり、その処理速度が変更されても常に一定量の塗布液がその表面に均一に塗布されるものである。
【0010】尚、本実施例では被塗布物の搬送速度や寸法を検知する手段としてセンサーを用いた例を示したが、設定器で被塗布物の搬送速度や寸法を入力し、この値をマイコンに入力することとしても良い。又、実施例では搬送される被塗布物の幅は同一であることを想定し、センサーは長さ方向にしか設けていないが、幅方向にも同様のセンサーを設け、マイコンが被塗布物の面積から塗布液瞬間流量を演算するようにしても良い。更に実施例では、半田付けの前処理となるフラックス塗布を想定しているが、本考案のスプレー塗布量のコントロール装置は、スプレーにより、その表面に均一な塗布を施すことが要求される各種塗布液の塗布に用いても良いことは言うまでもない。
【0011】
【考案の効果】以上の通り、本考案のスプレ−塗布量のコントロ−ル装置では、被塗布物の長さが変わったり、搬送速度が変更されても設定器で塗布量を入力すれば、マイコンが瞬間流量値を演算してコントロールバルブの開度を調節するので、被塗布物の表面には常に一定量の塗布液が均一に塗布される。よって、従来のように塗布対象や塗布条件の変更の都度、テストを行って、最適なバルブ開度に調整するという煩わしさがなくなると共に、塗布のばらつきも少なく、例示したフラックスの塗布では、半田付けを行う後処理工程での不良品の発生も低減されるという従来には見られない優れた効果を奏する。
- 【登録番号】第2592948号
【登録日】平成11年(1999)1月29日
【発行日】平成11年(1999)3月31日
【考案の名称】スプレー塗布量のコントロール装置
- 【出願番号】実願平5−44345
【出願日】平成5年(1993)7月20日
【出願人】
【識別番号】000205270
【氏名又は名称】大阪アサヒ化学株式会社
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 ハルミ
【審査官】 綿谷 晶廣
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