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剥離工具
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- 【要約】
【課題】基材に固着されている帯状,線状の処理対象物を、容易にかつ完全に基材から剥離除去する剥離工具を提供する。
【解決手段】手で摘み回転操作することのできる把手1と、把手1の先端部に固定された軸部2と、軸部2の先端部に形成され帯状,線状の処理対象物が差込まれる2股構造の差込溝3とで構成する。差込溝3は、一方の分岐片31が処理対象物と処理対象物が固着されている基材との間に突刺し、侵入を可能にするよう尖頭形に形成する。
- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
手で摘み回転操作することのできる把手と、把手の先端部に固定された軸部と、軸部の先端部に形成され帯状,線状の処理対象物が差込まれる2股構造の差込溝とを備え、差込溝は一方の分岐片が処理対象物と処理対象物が固着されている基材との間に突刺し侵入を可能にする尖頭形に形成されていることを特徴とする剥離工具。
【請求項2】
請求項1の剥離工具において、軸部の差込溝よりも少し把手寄りに軸部から突出したフランジが取付けられていることを特徴とする剥離工具。
【請求項3】
請求項1または2の剥離工具において、差込溝に差込まれている処理対象物に対して進退し処理対象物を差込溝から排出するストリップ機構を備えていることを特徴とする剥離工具。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかの剥離工具において、把手に着脱可能に嵌合され把手の少なくとも一部から軸部の先端部分である差込溝までを収容するキャップ体を備えていることを特徴とする剥離工具。
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- 【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、基材に固着されている帯状,線状の処理対象物を基材から剥離除去する剥離工具に係る技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
最近、廃棄されるごみの削減と資源の再利用の要請から、複数の材料からなる複合材料品を材料ごとに分別することが行われるようになってきている。この分別については、ごみの処理段階での大規模的,事業的な実施に加えて、一般家庭等におけるごみの廃棄前段階での実施も必要とされている。
【0003】
従来、複合材料品を材料ごとに分別する技術としては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。
【0004】
特許文献1には、ラップフィルムが巻回されたロールを収容するロール収納ケースからなる複合材料品について、基材である紙材の本体部分に固着された金属材,合成樹脂材の帯形の切断刃を除去するために、切断刃にフラップ構造を取付けるとともに本体部分に切断刃に沿ってミシン目を設けた技術が記載されている。
【0005】
特許文献1に係る技術は、切断刃をフラップで摘んで引起こすことによりミシン目に沿って切断刃を本体部分から分離除去することで、異材料である本体部分,切断刃を分別するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−171177号公報
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に係る技術では、本体部分の切断刃に重なった部分が本体部分から分離されてても切断刃に貼着された状態で残置されてしまうため、複合材料品を材料ごとに完全に分別することができないという問題点がある。
【0008】
本考案は、このような問題点を考慮してなされたもので、一般の人が使用して基材に固着されている帯状,線状の処理対象物を基材から完全に除去することのできる新規な剥離工具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の課題を解決するため、本考案に係る剥離工具は、実用新案登録請求の範囲の各請求項に記載の手段を採用する。
【0010】
即ち、請求項1では、手で摘み回転操作することのできる把手と、把手の先端部に固定された軸部と、軸部の先端部に形成され帯状,線状の処理対象物が差込まれる2股構造の差込溝とを備え、差込溝は一方の分岐片が処理対象物と処理対象物が固着されている基材との間に突刺し侵入を可能にする尖頭形に形成されていることを特徴とする。
【0011】
この手段では、差込溝の尖頭形の分岐片を処理対象物と基材との間に突刺し侵入させ差込溝に処理対象物を差込ませて把手を回転させることで、差込溝に処理対象物を巻込んで基材から剥離除去することができる。
【0012】
また、請求項2では、請求項1の剥離工具において、軸部の差込溝よりも少し把手寄りに軸部から突出したフランジが取付けられていることを特徴とする。
【0013】
この手段では、差込溝,把手の間にフランジが介装されることで、差込溝に巻込まれ捻れた処理対象物が把手側に延びるのを阻止される。
【0014】
また、請求項3では、請求項1または2の剥離工具において、差込溝に差込まれている処理対象物に対して進退し処理対象物を差込溝から排出するストリップ機構を備えていることを特徴とする。
【0015】
この手段では、ストリップ機構が設けられることで、基材から剥離除去されて差込溝に差込まれている処理対象物を簡単に排出することができる。
【0016】
また、請求項4では、請求項1〜3のいずれかの剥離工具において、把手に着脱可能に嵌合され把手の少なくとも一部から軸部の先端部分である差込溝までを収容するキャップ体を備えていることを特徴とする。
【0017】
この手段では、キャップ体を備えることで、凹凸構造のある差込溝等を収容してカバーすることができる。
【考案の効果】
【0018】
本考案に係る剥離工具は、差込溝の尖頭形の分岐片を処理対象物と基材との間に突刺し侵入させ差込溝に処理対象物を差込ませて把手を回転させることで、差込溝に処理対象物を巻込んで基材から剥離除去することができるため、一般の人が使用して基材に固着されている帯状,線状の処理対象物を基材から完全に除去することができる効果がある。
【0019】
さらに、請求項2として、差込溝,把手の間にフランジが介装されることで、差込溝に巻込まれ捻れた処理対象物が把手側に延びるのを阻止されるため、把手を掴んだ手が処理対象物で傷付けられることがなく作業の安全性が確保される効果がある。
【0020】
さらに、請求項3として、ストリップ機構が設けられることで、基材から剥離除去されて差込溝に差込まれている処理対象物を簡単に排出することができるため、効果がある。
【0021】
さらに、請求項4として、キャップ体を備えることで、凹凸構造のある差込溝等を収容してカバーすることができるため、差込溝等の凹凸構造が不測に損傷するのを防止することができる効果がある。
- 【登録番号】実用新案登録第3152022号(U3152022)
【登録日】平成21年6月24日(2009.6.24)
【発行日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【考案の名称】剥離工具
- 【出願番号】実願2009−1997(U2009−1997)
【出願日】平成21年4月1日(2009.4.1)
【出願人】
【識別番号】503167411
【氏名又は名称】
- 【代理人】
【識別番号】100095739
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 俊夫
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