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小冊子状の折丁
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- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 印刷を施したウェブ状の用紙(10) の一方の端側に綴込片(15)を設け、該綴込片の内側に帯状の糊部(14)を3ヵ所以上設け、他の端側の内紙(11)を折部(a) から内側に谷折りし、次いで、折部(b) から谷折りし、というように順次4回以上内側に折り曲げ巻折りして、前記糊部(14)に貼着したときに、前記糊部(14)が重なることなく階段状にずれて密封されることを特徴とする小冊子状の折丁。
【請求項2】 前記小冊子状の折丁袋部(f) 及び天地方向を断裁し小冊子を形成したことを特徴とする請求項1に記載の小冊子状の折丁。
【請求項3】 前記綴込片(15)の内側糊部(14)に沿ってミシン目線(m) 設けたことを特徴とする請求項1に記載の小冊子状の折丁。
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- 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、口絵、カタログ、付録等の印刷物を、印刷機に連結された加工機により加工し、特に10頁から30頁の小冊子状の折丁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種の小冊子或いは折丁とし数多く提案されており、また、公知技術としても知られている。例えば、図4(A),(B),(C) に示すように、一枚の印刷紙(20)の折部(j) から内側に折り曲げ、折部(h) に沿った内側縁を糊部(24)に貼着して、更に、端の内紙(21)を折部(h) から反対側に折り返して小冊子状の折丁としたものである。この折丁についても、内紙(21)(22)(23)を更に増やして内側への折り曲げと、外方への折り返し(一般的にジグザク折りと称する)を繰り返すと8頁から20頁程度の小冊子状の折丁となる。従って図4(B) に 示すように、糊部(24)と同位置で各折曲げ部(x1),(x2) ──(xn)に沿って内側に糊剤(e) を塗布し貼着することで、綴込片(25)の対向する位置の各折り曲げられた部分と最端側の内紙(21)が密封されていない折丁となり、綴込片(25)に対向する位置の各折曲げ部と天地を断裁することで、図4(C) に示す4頁づつ貼着された小冊子が公知である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の技術で述べたように内紙(頁数)が増加した場合、折丁においても綴込片(25)の対向する位置の折部と天地を断裁した小冊子としても、糊部(24)の位置と同じ箇所で折部を貼着することになり、糊のため貼着部分が厚くなって雑誌等に綴じ込むと、雑誌の内側が脹らむ等の問題が発生するため小冊子の頁数が限定されてしまう。更に、ジグザク折りの場合、頁数にかかわりなく最初の頁の一枚と綴込片(25)の対向する位置の折り曲げられた部分が密封されていないため、特別情報等を提供する付録等の場合貼着して密封することが必要になる。
【0004】そこで本考案は、全ての内紙を折部から内側に巻き込むように折り曲げて、綴込片側の折曲げ部の内側縁を貼着しても厚くならず、しかも全ての内紙(頁)が密封された小冊子状の折丁を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本考案は、印刷を施したウェブ状の用紙(10) の一方の端側に綴込片(15)を設け、該綴込片の内側に帯状の糊部(14)を3ヵ所以上設け、他の端側の内紙(11)を折部(a) から内側に谷折りし、次いで、折部(b) から谷折りし、というように順次4回以上内側に折り曲げ巻折りして、前記糊部(14)に貼着したときに、前記糊部(14)が重なることなく階段状にずれて密封される小冊子状の折丁である。また、この折丁の綴込片(15)に対向する位置の袋部(f) 及び天地方向を断裁することで小冊子としたものである。
【0006】また、前記綴込片(15)の内側糊部(14)に沿ってミシン目線(m) を設けた構成としたものである。
【0007】
【作用】本考案における小冊子は、図3(A),(B) に示すように、印刷を施したウェブ状の用紙の一方の端側に綴込片(15)を設け、この綴込片の内側に帯状の糊部(14)を3ヵ所設け、他端側の内紙を折部から谷折りし、順次4回以上(図3では6回)内側に巻折して前記糊部が重ならず階段状にずれて密封されるので、糊貼着部分が重なって厚くなることがなく、頁数が増加しても綴じ込む雑誌等に悪い影響を与えず綴じ込むことができる。
【0008】
【実施例】本考案の実施例を図に基づき詳細に説明する。図1(A),(B),(C) は本考案の実施例における用紙から折丁形成の一例を示す説明図であり、図2は本考案の実施例における折丁の袋部と天地を断裁して得られた小冊子である。これは内紙(13)に内紙(11),(12) を貼着したものであり、また、内紙(13)は内折紙(11),(12) より幅を広くして綴込片(15)を設けたものである。
【0009】図1(A) は、小冊子1冊分に相当する印刷済のウエブ状の用紙(10)を示すもので、先ず内紙(11)を折部(a) で流れ方向に谷折りして折り曲げる。この折り曲げを行うには、例えばプラウフォルダーと称する鋤形状の金属片に任意の位置に固定可能なグースネックと称する可変アームの先端に設けられた小型のプレスロールを接触させ金属片とプレスロールとの間に用紙を通して行う。次に、内紙(13)の綴込片(15)の内側もしくは内紙(11)の折部(a) に沿った部分の流れ方向に帯状に糊(14)を付ける。この糊及び糊付け方法は公知の技術を用いればよい。糊付けを行ったら折部(b) の部分を谷折りして折り曲げて内紙(11)の裏面で折部(a) に沿った部分を糊部(14)に貼着することで密封された小冊子状の折丁となる。
【0010】更に、この折丁の綴込片(15)に対向する位置の袋部(f) を断裁線(d) に沿って折部(b) の近傍を断裁し、最後に折部(b) と直角な方向に断裁することにより綴込用の小冊子(図2を参照)となる。また、図1(C) に示すように、綴込片(15)の内側で糊部(14)に沿ってミシン目線(m) を設けることで読者がこの部分を切り取って別に読むことができる。
【0011】上記の実施例においては、1箇所の貼着と2回の谷折りによる折り曲げによって小冊子状の折丁が得られると共に、断裁を行うことにより中綴本形態の小冊子になる基本的なものを示したものである。即ち本考案は、頁数が多くなっても折り曲げ回数、貼着回数を増やすだけで対応することができる。図3に示すように、内紙(頁数)を増やし順次内側に巻き込むようにして、綴込片(15)側の折部に沿って順次貼着することで、各折部から内側に順次折り曲げられた中綴本の形態になる。しかも、貼着部分は折り曲げられた用紙の厚さによって、内側に少しづつずれるので重なりがなく部分的に厚くならない。このため内紙(頁数)が増えても中綴本形態なので雑誌等に綴じ込んでも部分的な脹らみが少ない。また、綴込片(15)に対向する位置の袋部(f) 及び袋部に対して直角方向の天地を断裁することで小冊子が得られると共に、ミシン目線(m) から切り離すことで別冊とすることもできる。
【0012】
【考案の効果】本考案の小冊子状の折丁は、内紙(頁数)が増えても内側に巻き込み封じ込むように構成したので、袋部を切り裂くまでは密封された情報で、切り裂きによって初めて情報が得られる小冊子状の折丁が大量生産することができると共に、折り曲げ回数と貼着部を増やすことで自由に頁数を変えることができる。また、この折丁は袋部及び天地を断裁することで、綴込片を有する内紙以外は中綴本の形態になり、全体の体裁がよくなるほか、糊が外側にはみでないため貼着部分が剥がれて内紙が脱落することが無くなる。また、最も外側の糊部を接着力の弱いものにすれば、その部分から取り外し可能な中綴本の形態になり見栄えが一段と向上する等の種々な優れた効果を生みだす小冊子状の折丁が得られる。
- 【登録番号】第2592333号
【登録日】平成11年(1999)1月14日
【発行日】平成11年(1999)3月17日
【考案の名称】小冊子状の折丁
- 【出願番号】実願平4−89128
【出願日】平成4年(1992)12月28日
【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
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