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プロッタの用紙切断装置
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- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 画線ヘッド(2)の昇降可能なアーム(10)(12)にカッターペン(16)を保持し、画線ヘッド(2)を作図面(4a)上の縦方向に長い用紙(6)を横切る方向に移動し、前記カッターペン(16)で前記用紙(6)を横断方向に切断するようにしたプロッタの用紙切断装置において、前記カッターペン(16)に該カッターペン(16)の軸方向に対して直角方向に延び、先端部が前記作図面(4a)とその上の用紙(6)との間に入り込み易い形状に形成された細長状の下敷部(22b)を有するカッターガイド(22)を取り付け、該カッターガイド(22)の下敷部(22b)に前記カッターペン(16)のカッター刃(16a)を当接し、該カッター刃(16a)と前記下敷部(22b)間で前記作図面(4a)上の用紙(6)を切断するようにしたことを特徴とするプロッタの用紙切断装置。
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- 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、プロッタの用紙切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】実開昭62−178194号公報には、画線ヘッドにカッターユニットを連結し、画線ヘッドの駆動力によってカッターユニットを駆動して裁断面上の用紙を切断するプロッタが開示されている。また、特開平5−50395号公報には、作図ローラ上で、文字、図形をカットするカッティングプロッタが開示されている。
【0003】
【考案が解決しようとする問題点】上記の画線ヘッドとカッターユニットとを連結する構成では、両者を連結するための機構や、カッターユニットの走行部を設ける必要があり、機構が複雑となる欠陥が存した。また、作図ローラ上でシートを切断するとカッター刃により作図ローラの表面即ち作図面を傷つけてしまい、その後の作図品質が劣化してしまう恐れがあった。 本考案は、上記問題点を解決することを目的とするものである。
【0004】
【問題点を解決する手段】上記目的を達成するため、本考案は、画線ヘッド(2)の昇降可能なアーム(10)(12)にカッターペン(16)を保持し、画線ヘッド(2)を作図面(4a)上の縦方向に長い用紙(6)を横切る方向に移動し、前記カッターペン(16)で前記用紙(6)を横断方向に切断するようにしたプロッタの用紙切断装置において、前記カッターペン(16)に該カッターペン(16)の軸方向に対して直角方向に延び、先端部が前記作図面(4a)とその上の用紙(6)との間に入り込み易い形状に形成された細長状の下敷部(22b)を有するカッターガイド(22)を取り付け、該カッターガイド(22)の下敷部(22b)に前記カッターペン(16)のカッター刃(16a)を当接し、該カッター刃(16a)と前記下敷部(22b)間で前記作図面(4a)上の用紙(6)を切断するようにしたものである。
【0005】
【作用】作図面(4a)上の縦方向に長いロール紙などの用紙(6)は、カッターペン(16)と下敷部(22b)間で横断方向に切断されるため、カッターペン(16)は、作図面(4a)に接触せず、従って作図面(4a)に傷が付くことがない。
【0006】
【実施例】以下に本考案の構成を添付図面に示す実施例を参照して詳細に説明する。(2)は用紙駆動型(ペーパームービングタイプ)のプロッタの画線ヘッドであり、そのケーシング(2a)が作図ローラ(4)の上方に、これに対して直角方向に配設されたYレール(図示省略)に移動自在に取り付けられている。前記作図ローラ(4)の表面は作図面(4a)を構成している。
【0007】前記作図ローラ(4)は、その表面即ち作図面(4a)が、プラテン(シート載置板)にY軸方向に形成されたスリット内に位置して、回転自在に配置され、該スリット内の作図ローラ(4)の表面と前記プラテンの表面は略同一平面上に設定されている。前記プラテン上の縦方向に長いロール紙などの用紙(6)は、前記作図ローラ(4)と平行に配置された駆動ローラ(図示省略)とこれに対して昇降自在に配置された加圧ローラ(図示省略)とで挟持され、駆動ローラの正逆回転によって、前記プラテン上を第(1)図中、紙面垂直方向即ちX軸方向に往復駆動されるように構成されている。
【0008】前記画線ヘッド(2)は、昇降体(8)を備え、この昇降体(8)は、ヘッド(2)のケーシング(2a)に内蔵されたムービングコイルなどから成る昇降駆動装置に連結している。前記昇降体(8)には、ペン保持用の固定アーム(10)と、可動アーム(12)が取り付けられている前記アーム(10)(12)のペン保持中心軸線は、前記作図面(4a)の上方に設定され、前記アーム(10)(12)が保持した作図用のペン(14)又はカッターペン(16)の先端が、丁度、作図面(4a)の直上に位置するように構成されている。
【0009】前記Yレールの端部近傍に位置してプロッタの機体には回転型のペンストッカー(18)(通称カルーゼル)が回転自在に配設され、該ペンストッカー(18)の円周部には、当間隔で複数のペン保持機構(20)が設けられている。前記ペン保持機構(20)の各々には、作図用のペン(14)や、これとホルダー部が同型の用紙切断用のカッターペン(16)が並んで保持されている。プロッタは、前記画線ヘッド(2)と前記ペンストッカー(18)との間で相互にペンの自動交換が可能に構成され、作画時は、画線ヘッド(2)の固定アーム(10)と可動アーム(12)は、図2に示すように作図用のペン(14)を保持する。
【0010】作画時、プロッタのコントローラは、ホストコンピュータから転送される作画データに基いて、駆動ローラを正逆回転させて、プラテン上の用紙(6)をX軸方向に送る一方、画線ヘッド(2)をYレールに沿って往復方向に送るとともに、昇降駆動装置を駆動して、固定アーム(10)と可動アーム(12)に軸方向にずれないように保持されているペン(14)の先端を作図面(4a)上の用紙(6)に対して当接又は離反させる。
【0011】上記動作によって、プラテン上の用紙(6)に所定の1フレーム分の作図が行われる。前記作図動作中、作図ローラ(4)は駆動ローラと略同一の周速で同期回転し、用紙(6)と作図ローラ(4)表面との間に大きな摩擦力が生じないようにしている。第(3)図において、(22)はプラスチック等から成るカッターガイドであり、リング状の取付部(22a)と、該取付部(22a)の下方にこれの直径方向に水平に配置された細長板状の下敷部(22b)と、該下敷部(22b)と前記取付部(22a)とを連結する細長板状の連結部(22c)とから構成されている。
【0012】前記取付部(22a)の内径部には、カッターペン(16)のホルダー部にカッターガイド(22)をしっかりと嵌着させるためのゴムリング(24)が配設されている。前記取付部(22a)は、カッターペン(16)のホルダー部に脱着可能に嵌着し、該装着状態において、カッターペン(16)のカッター刃(16a)の先端は、下敷部(22b)の上面に当接している。前記下敷部(22b)の先端には、該下敷部(22b)が作図面(4a)上の用紙(6)の下にもぐり込み易いように、傾斜面(26)が形成されている。
【0013】カッターペン(16)として、方向性を有する偏心カッターペンを用いる場合、下敷部(22b)に当接するカッター刃(16a)の刃の向き即ち、切断方向は、下敷部(22b)の先端を向くようにカッターガイド(22)は、カッターペン(16)に装着される。次に、画線ヘッド(2)の用紙切断動作について説明する。
【0014】ロール紙などの縦方向に長い連続用紙を用いた作画において、用紙(6)に1フレーム分の作画が終了すると、用紙(6)のカットすべき位置を、作図ローラ(4)上のカッターペン移動軌跡位置に一致させる。次にコントローラは、図(4)に示すように、画線ヘッド(2)の保持する作図用のペン(14)をペンストッカー(18)の空のペン保持機構(20)に置きにゆき、しかる後に、ペンストッカー(18)を回転させて、ペンストッカー(18)のカッターペン(16)を保持するペン保持機構(20)を図(5)(A)に示すように画線ヘッド(2)に対向させる。この時、カッターペン(16)に装着されているカッターガイド(22)の下敷部(22b)は、Yレール又は作図ローラ(4)に対して平行に向いている。次に画線ヘッド(2)は、コントローラの制御によって図(5)に示すように、ペンストッカー(18)のカッターペン(16)を取りにゆき、固定アーム(10)と可動アーム(12)間にカッターペン(16)を保持する。
【0015】次に作図ローラ(4)の、ペンストッカー(18)側の端部上で、昇降体(8)を下降し、カッターガイド(22)を用紙支持領域外で作図ローラ(4)に当接させる。次に、コントローラは、Yレールに沿って画線ヘッド(2)を第(1)図中、右方向に移動する。カッターガイド(22)が用紙(6)の左側端部に達すると、下敷部(22b)が用紙(6)の下面と作図ローラ(4)の表面との間に入り、この状態で、尚も画線ヘッドが右方向に移動すると、用紙(6)は、カッターガイド(22)の下敷部(22b)上でカッター刃(16a)によりY軸に沿って直線状に切断される。
【0016】切断動作が完了すると、画線ヘッド(2)は、カッターペン(16)をペンストッカー(18)の空のペン保持機構(20)に返却し、次の作図に備えて、ペンストッカー(18)に作図用のペン(14)を取りに行く。尚、本実施例では、カッターガイド(22)をカッターペン(16)に対して脱着可能な構成としたが、予めカッターペンに固設した構成でも良い。また、カッターペンは、方向性を有する偏心カッターペンに特に限定されるものではない。
【効果】本考案は上述の如く、カッターガイドの下敷部上で用紙のカット動作を行うので、カッター刃によって作画面を傷つける恐れがない。
- 【登録番号】第2594311号
【登録日】平成11年(1999)2月26日
【発行日】平成11年(1999)4月26日
【考案の名称】プロッタの用紙切断装置
- 【出願番号】実願平5−66799
【出願日】平成5年(1993)11月19日
【出願人】
【識別番号】000238566
【氏名又は名称】武藤工業株式会社
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 綾雄
【審査官】 三輪 学
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