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転写器
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- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 容器20内に転写テープ10を送り出す巻出し部21と、転写テープ10上の転写層11を被転写物40に圧着、移動して転写する圧着ブレード23と転写層11が転写された後の転写テープ基材12を巻取る為の巻取り部22を有し、容器20内の転写テープ10は巻出し部21、圧着ブレード23、巻取り部22の順に搬送され、且つ圧着ブレード23を除く容器20の一部または全部を内包し、内部形状の一部または全部が円筒または円錐台のホルダー部30を有する転写器において、容器20がホルダー部30内部の円筒または円錐台を構成する円R,R’の中心O,O’を結ぶ回転軸(A−A’)を中心に自在に回転することを特徴とする転写器。
【請求項2】転写テープ10、巻出し部21、圧着ブレード23および巻取り部22を含む容器20の重心Gが回転軸(A−A’)上にないことを特徴とする請求項1の転写器。
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- 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、転写テープ上の転写層を紙面等の被転写物に圧着転写する為の転写器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、離型性を有する紙やプラスチックフィルム等の基材上に修正剤や粘着剤を塗布し、テープ状に加工し、紙等の被転写物に修正剤や粘着剤を圧着、転写する転写器が商品化されている。
【0003】これらの中には、転写テープを巻出し部、圧着ブレードと搬送し、転写層を転写した後の転写テープ基材を巻出し部より引き出される力を利用して、再度転写器内の巻取り部に収納される物とその機構がなく転写後の転写テープ基材が、そのまま転写器外へ排出される物がある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】これらの従来の転写器は、転写容器を手で持ち転写テープの搬送方向に移動させ、転写テープから転写層を被転写物に転写させる。その際、転写容器に圧着ブレードが固定されている為、多少でも転写容器が傾くと、圧着ブレードの先端が被転写物に全面接する事ができなくなり、片側に隙間が生じてしまう。
【0005】それゆえに、転写層の片側が転写しなかったり、ヒビの入った状態となり、所定の箇所に転写層の全面が正確かつ完全に転写できないという問題が生じていた。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上記課題を解決する為、本考案の転写器は、容器20に転写テープ10の巻出し部21と転写層11を圧着転写する圧着ブレード23と転写層11が転写された後の転写テープ基材12を巻取る為の巻取り部22を設け、転写テープ10は巻出し部21、圧着ブレード23、巻取り部22の順に搬送され、さらに圧着ブレード23を除く容器20の一部または全部を外包するホルダー部30を設け、容器20とホルダー部30とは該ホルダー部30の内部形状の一部または全部が円筒または円錐台で、該円筒または円錐台を構成する円R,R’の中心O,O’を結ぶ回転軸(A−A’)を中心に容器20が自在に回転可能になるように装着されている。
【0007】また、ホルダー部30を手で持って使用する場合、容器20が回転軸(A−A’)を中心に自重で回転しながら、圧着ブレード23の圧着部(B−B’)が被転写物40に対し常に水平になるために、転写テープ10、巻出し部21、圧着ブレード23および巻取り部22を含む容器20の重心Gが回転軸(A−A’)上にないことが望ましい。
【0008】
【作用】本考案の転写テープ10上の転写層11を転写する転写器においては、ホルダー部30を手で固定させて持ち圧着ブレード23を被転写物40に圧着移動させる場合、容器20が回転軸(A−A’)を中心に自在に回転し転写器の傾きを吸収することにより、ホルダー部30をいかなる持ち方をしても、圧着ブレード23の圧着部(B−B’)は常に被転写物40に圧着した状態で転写層11を転写することが出来る。
【0009】よって、圧着ブレード23と被転写物40との隙間をなくし、かくしては転写テープの転写層の浮き上がりやヒビ割れが生じることなく所定の箇所に転写層の全面を確実に転写することが可能となる。
【0010】
【実施例】以下本考案を図1、図2、図3に基づき説明する。図1は、本考案の一実施例の側面からの断面を示し、図2はホルダー部30の斜視概略図を示し、図3は圧着ブレード23の圧着部(B−B’)と被転写物40との正面図を示す。
【0011】容器20に収納されている転写テープ10は転写層11を外側にして回転可能な巻出し部21にリール状に巻かれ、圧着ブレード23を経て、巻取り部22に巻取られる。
【0012】転写層11は圧着ブレード23によって転写テープ10より被転写物40に圧着,移動することにより転写される。
【0013】転写層11が転写された後の転写テープ基材12のみが、巻出し部21が回転することにより得られた駆動力で回転する巻取り部22に巻き取られる。
【0014】実際、転写テープ10より転写層11を転写する場合、ホルダー部30を手で持ち図1のF方向に移動される。
【0015】容器20とホルダー部30は、図2のホルダー部30の内部形状の一部または全部の円筒または円錐台を構成する円R,R’の中心O,O’を結ぶ回転軸(A−A’)を中心に自在に回転可能となるように組み込まれており、ホルダー部30を手で持ち移動する時に生じる傾きを容器20が回転し圧着ブレード23の圧着部(B−B’)が被転写物40に全面が確実に接するようになる。
【0016】それ故、転写テープ10上の転写層11の片側に浮き上がりやヒビ割れが無く転写層11の全面が確実にかつ完全に所定の箇所に転写される。
【0017】また、ホルダー部30の持ち方のいかんにかかわらず、圧着ブレード23の圧着部(B−B’)が、図3の様に被転写物40に対し、常に水平になるように、転写テープ10、巻出し部21、圧着ブレード23および巻取り部22を含む容器20の重心Gは回転軸(A−A’)上にないことが望ましい。
【0018】従来の転写器は、転写テープ巻出し部、圧着ブレード及び巻取り部が収納された容器とホルダー部が一体化されてあったり、分割されていても使用時には容器とホルダー部が固定されており、実際、ホルダー部を手で持ち移動し転写層を転写する時に転写器が傾いてしまうと転写層の片側が被転写物より浮き上がったり、ヒビが入ったりし、正確に転写層を全面転写することが非常に困難であった。
【0019】しかし、本考案の転写器は、ホルダー部と分割されている転写テープ巻出し部、圧着ブレード及び巻取り部が収納された容器が回転することで、ホルダー部を手で持ち移動することにより転写層を転写する際生じる傾きを容器の回転により吸収し圧着ブレードの圧着部が被転写物に全面確実に接するので、転写層全面を正確かつ完全に所定の箇所に転写できる。
- 【登録番号】第2602011号
【登録日】平成11年(1999)10月15日
【発行日】平成11年(1999)12月20日
【考案の名称】転写器
- 【出願番号】実願平5−54206
【出願日】平成5年(1993)9月10日
【出願人】
【識別番号】000115119
【氏名又は名称】ユニオンケミカー株式会社
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