台所用ホワイトボ―ドシ―ト
- 【要約】
【課題】 購入食品の食品群分類と賞味期限を一元管理及び確認することができる台所用ホワイトボードシートを提供する。
【解決手段】 表面が筆記消去可能な透明または乳白色の合成樹脂フィルムからなる筆記層(1a)と、図柄印刷層(1b)と、基材シート(1c)を積層して構成された軟質なホワイトボードシート本体(1)において、基材シート(1c)の表面や筆記層(1a)の表面または裏面に、食品群分類別に異なる着色をした見出し部(2a)内に、各栄養素名を表示した食品群分類別表示欄(2)と、カレンダー部(3)と、長期賞味期限食品欄(4)の図柄模様及び文字が表示された図柄印刷層(1b)と、板磁石(5d)の表面に、各食品群に該当する食品の絵や写真(5b)及び当該食品の名称(5c)を加えて、前記見出し部(2a)と同様の色で周縁部(5a)を着色して印刷表示した着脱可能なマグネット表示具(5)を備えて構成される。
- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 表面が筆記消去可能な透明または乳白色の合成樹脂フィルムからなる筆記層(1a)と、図柄印刷層(1b)と、基材シート(1c)を積層して構成された軟質なホワイトボードシート本体(1)において、基材シート(1c)の表面上部に、食品群分類別に異なる着色をした見出し部(2a)内に、各栄養素名を表示した食品群分類別表示欄(2)を横方向に少なくとも3個以上設け、その下にカレンダー部(3)を設け、前記カレンダー部(3)の隣に近設させて、長期賞味期限食品欄(4)を縦方向に少なくとも1個以上設けた図柄模様及び文字が表示された図柄印刷層(1b)と、板磁石(5d)の表面に、各食品群に該当する食品の絵や写真(5b)及び食品の名称(5c)を加えて、前記見出し部(2a)と同様の色で周縁部(5a)を着色して印刷表示した着脱可能なマグネット表示具(5)を備えたことを特徴とする台所用ホワイトボードシート。
【請求項2】 図柄印刷層(1b)が、筆記層(1a)の表面または裏面に設けられたことを特徴とする請求項1記載の台所用ホワイトボードシート。
【請求項3】 基材シート(1c)が少なくとも鉄箔(A)を積層して形成されたことを特徴とする請求項1〜2記載の台所用ホワイトボードシート。
【請求項4】 表面が筆記消去可能な透明または乳白色の合成樹脂フィルムからなる筆記層(1a)と、図柄印刷層(1b)を積層して構成された軟質なホワイトボードシート本体(1)において、筆記層(1a)の表面または裏面の上部に、食品群分類別に異なる着色をした見出し部(2a)内に、各栄養素名を表示した食品群分類別表示欄(2)を横方向に少なくとも3個以上設け、その下にカレンダー部(3)を設け、前記カレンダー部(3)の隣に近設させて、長期賞味期限食品欄(4)を縦方向に少なくとも1個以上設けた図柄模様及び文字が表示された図柄印刷層(1b)と、板磁石(5d)の表面に、各食品群に該当する食品の絵や写真(5b)に食品の名称(5c)を加えて、前記見出し部(2a)と同様の色で周縁部(5a)を着色して印刷表示した着脱可能なマグネット表示具(5)を備えたことを特徴とする台所用ホワイトボードシート。
- 【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、一般家庭における購入食品の食品群分類と賞味期限を一元管理及び確認するための台所用ホワイトボードシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、本考案のような台所用ホワイトボードシートは存在せず、一般的には事務用や家庭用の様々な形態のホワイトボードがあり、行事予定やメモ書きなどの情報の記入手段のひとつとして、マーカー等による筆記消去が可能な表示部を備えたホワイトボードが用いられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来のホワイトボードには、購入食品の食品群分類と賞味期限を一元管理及び確認できるようなものは無く、現状ではいちいち冷蔵庫などのドアを開けて中をのぞき、個々の食品の賞味期限を表示したシールなどを一個一個確認しなければならなかった。また、各食品の食品群分類を知ることで食生活の栄養アンバランスを解消することを可能にする台所用ホワイトボードシートを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の考案は、表面が筆記消去可能な透明または乳白色の合成樹脂フィルムからなる筆記層と、図柄印刷層と、基材シートを積層して構成された軟質なホワイトボードシート本体において、基材シートの表面上部に、食品群分類別に異なる着色をした見出し部内に、各栄養素名を表示した食品群分類別表示欄を横方向に少なくとも3個以上設け、その下にカレンダー部を設け、前記カレンダー部の隣に近設させて、長期賞味期限食品欄を縦方向に少なくとも1個以上設けた図柄模様及び文字が表示された図柄印刷層と、板磁石の表面に、各食品群に該当する食品の絵や写真及び食品の名称を加えて、前記見出し部と同様の色で周縁部を着色して印刷表示した着脱可能なマグネット表示具を備えたことを特徴とする。
【0005】
請求項2の考案は、請求項1の図柄印刷層と同様の図柄模様及び文字を、筆記層の表面または裏面に設けたことを特徴とする。
【0006】
請求項3の考案は、基材シートが少なくとも鉄箔を積層して形成されたことを特徴とする。
【0007】
請求項4の考案は、表面が筆記消去可能な透明または乳白色の合成樹脂フィルムからなる筆記層と、図柄印刷層を積層して構成された軟質なホワイトボードシート本体において、筆記層の表面または裏面の上部に、食品群分類別に異なる着色をした見出し部内に、各栄養素名を表示した食品群分類別表示欄を横方向に少なくとも3個以上設け、その下にカレンダー部を設け、前記カレンダー部の隣に近設させて、長期賞味期限食品欄を縦方向に少なくとも1個以上設けた図柄模様及び文字が表示された図柄印刷層と、板磁石の表面に、各食品群に該当する食品の絵や写真及び食品の名称を加えて、前記見出し部と同様の色で周縁部を着色して印刷表示した着脱可能なマグネット表示具を備えたことを特徴とする。
【0008】
なお、本考案において、シートとは、フィルムも含む概念である。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本考案に係るホワイトボードシート本体(1)の一実施例を示す断面図である。ホワイトボードシート本体(1)は基本的には、表面が筆記消去可能な透明または乳白色の合成樹脂フィルムからなる筆記層(1a)と、図柄印刷層(1b)と、基材シート(1c)を貼りあわせて一体化した軟質な積層体であり、その厚みは0.3mm〜1.0mm程度で、冷蔵庫のドア部分などの湾曲部にも対応できるものである。固定方法としてはスチール製品の壁面や冷蔵庫のドア部分などに、ホワイトボードシート本体(1)を磁石等で貼りつけ固定する。また、別の方法として両面テープで固定することも可能である。
【0010】
筆記層(1a)を形成する合成樹脂フィルムとしては、ポリエステルフィルム、白色顔料を有する乳白ポリエステルフィルム、塩化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィルム等があげられる。また、ポリエステルフィルム、塩化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィルムなどの表面に紫外線硬化性樹脂塗膜を形成した積層体も好適に用いられる。なお、紫外線硬化性樹脂塗膜には、白色顔料を含有させることもできる。
【0011】
図柄印刷層(1b)を、基材シート(1c)の表面に設ける場合は、筆記層(1a)が透明であることが望ましい。また、この他に図柄印刷層(1b)を、筆記層(1a)の表面に設けたものや、筆記層(1a)の裏面に設けたものがあげられる。
【0012】
基材シート(1c)の素材としては、プラスチックシート、紙、金属箔などがあげられる。また、前記素材を積層した積層体も好適に用いられる。更に、基材シート(1c)の裏面に磁石を積層することも可能である。
【0013】
図2は、請求項3に係るホワイトボードシート本体(1)の一実施例の断面図を示したもので、その構成は、表面が筆記消去可能な透明または乳白色の合成樹脂フィルムからなる筆記層(1a)と、図柄印刷層(1b)と、紙(B)、鉄箔(A)、紙(B)、プラスチックシート(C)の順に積層して形成された基材シート(1c)から成る。なお、上記ホワイトボードシート本体(1)は、基材シート(1c)内に鉄箔(A)を積層しているため本考案単一でもマグネット表示具(5)などの磁石類が使用でき、コルクボード等の非金属製のものにも画鋲などで固定して使用することができる。
【0014】
図3は、図柄印刷層(1b)に表示された図柄模様及び文字の一例を示すもので、基材シート(1c)の表面に、見出し部(2a)を備えた食品群分類別表示欄(2)6個と、カレンダー部(3)と、長期賞味期限食品欄(4)3個が印刷表示されている。また、図柄印刷層(1b)に表示される図柄模様及び文字の余白部分等に、絵や風景写真等を表示してもよい。
【0015】
前記食品群分類別表示欄(2)は、各食品群別に異なる着色をした見出し部(2a)内に、たんぱく質、ミネラルまたは無機質、カロチン、ビタミンまたはビタミンC、炭水化物、脂質の各栄養素名を表示して形成される。例えば、茶色の見出し部(2a)内にはたんぱく質の文字、黄色の見出し部(2a)内にはミネラルの文字または無機質の文字、緑色の見出し部(2a)内にはカロチンの文字、黄緑色の見出し部(2a)内にはビタミンの文字またはビタミンCの文字、青色の見出し部(2a)内には炭水化物の文字、赤色の見出し部(2a)内には脂質の文字というように印刷表示される。また、前記見出し部(2a)はシール等に印刷されたものを貼着して表示してもよい。また、利用方法としては、カレンダー部(3)で使用していないマグネット表示具(5)を各食品群別に待機させておく場所として使用される。
【0016】
また、食品群の分け方として3群法、4群法、6群法等があり、3群法を用いる場合には食品群分類別表示欄(2)は3個、4群法を用いる場合には食品群分類別表示欄(2)は4個、6群法を用いる場合には食品群分類別表示欄(2)は6個というように食品群の分類数に比例して食品群分類別表示欄(2)の個数が決まる。なお、図3に示す食品群分類別表示欄(2)の6群法は、厚生省が奨励している食品群の分け方である。
【0017】
カレンダー部(3)は、予め日にちが印刷された日付欄(3a)と空白の曜日欄(3b)と空白のメモ欄(3c)の3つの欄を1組として1日分をあらわし、この1日分の欄を縦に16個つなげて設けたものを隣接させて2列設けることで1ヶ月分のカレンダー部(3)を構成する。また、各欄の見出しとして、1日目をあらわす欄の上の日付欄(3a)内には日の文字を表示し、曜日欄(3b)内には曜の文字を表示し、メモ欄(3c)内にはメモの文字を表示する。また、利用方法としては、賞味期限が1ヶ月未満の購入食品に該当するマグネット表示具(5)を賞味期限日または購入日に該当する日付のメモ欄(3c)へ貼りつけるために使用するほか、スケジュール記入やメモ書き等にも使用される。
【0018】
長期賞味期限食品欄(4)は、賞味期限が1ヶ月を超える購入食品の食品名と、その賞味期限年月日をマーカー等により記入しておくための記入欄として使用される。また、長期賞味期限食品欄(4)内の上部に見出しとして、この欄に記入する食品類の総称名を予め表示したり、シール等に印刷されたものを貼着させて表示してもよい。例えば、図3に示す長期賞味期限食品欄(4)は、缶詰類賞味期限、冷凍食品類賞味期限、清涼飲料類賞味期限という見出しを表示し、3つの食品種類別に分割して、利用しやすいようにした一例を示したものである。また、長期賞味期限食品欄(4)を分割せずに1つの欄内に複数の食品種類別の見出しを表示し利用してもよい。
【0019】
図4は、本考案に係るマグネット表示具(5)の正面図を示すもので、厚み0.5mm〜1.0mm程度の板磁石(5d)の表面に、軟質ビニール等を積層したものを基体として、その表面に各食品群に該当する食品の絵や写真(5b)に食品の名称(5c)を加えて、前記見出し部(2a)と同様の色で周縁部(5a)を着色して印刷表示する。なお、マグネット表示具(5)の食品の絵や写真(5b)及びその食品の名称(5c)はシール等に印刷されたものを基体である板磁石(5d)の表面に貼着させて表示してもよい。また、マグネット表示具(5)はカレンダー部(3)内のメモ欄(3c)へ貼りつけ使用するため、メモ欄(3c)内におさまる任意なサイズとする。
【0020】
【実施例】
以下に、本考案の好ましい一実施例を図5に基づいて説明する。
本考案の使用前準備として、使用当日の意味をあらわす本日の文字が表示されているマグネット表示具(6)を当該日付欄(3a)内に貼りつける。なお、この作業は毎日、日付が変わるたびに行ない本日の日付を更新する。また、曜日欄(3b)についても、日曜の意味をあらわす日の文字が表示されているマグネット表示具(7)を、使用する月の日曜日に該当する曜日欄(3b)内へ貼りつけることで、万年カレンダーの機能をはたす。なお、この作業は毎月、月が変わるたびに行ない月の更新をする。
【0021】
ホワイトボードシート本体(1)とマグネット表示具(5)の使用方法としては、食品を購入してきた時点で、マグネット表示具(5)の表面に表示されている食品の絵や写真及び食品の名称をもとに、購入食品に該当するマグネット表示具(5)を食品群分類別表示欄(2)内から選択し、購入食品に表示されている賞味期限日に該当する日付のメモ欄(3c)へ移動し貼りつける。また、購入した当日の日付のメモ欄(3c)へ移動し貼りつけてもよい。なお、この作業は食品を購入するつど繰り返される。また、購入したことでメモ欄(3c)に貼りつけられているマグネット表示具(5)は、その食品が消費された時点でメモ欄(3c)から外し、該当する食品群分類別表示欄(2)へ戻す。
【0022】
また、メモ欄(3c)から食品群分類別表示欄(2)へマグネット表示具(5)を戻す場合、マグネット表示具(5)の周縁部の色に対応する同じ色で着色されている見出し部(2a)を利用することで、マグネット表示具(5)が、どの食品群に該当するのか考えることなく食品群分類別表示欄(4)へ戻すことができる。
【0023】
長期賞味期限食品欄(4)は、缶詰類、冷凍食品類、レトルトパウチ食品類、清涼飲料類など、とかくその存在すら忘られがちになる数ヶ月から数年という長期賞味期限の食品の食品名と、その賞味期限年月日をマーカー等で記入しておくことにより賞味期限切れを防止し、且つ廃棄食品を減らすことが可能となる。
【0024】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、購入食品の食品群分類と賞味期限を一元管理及び確認ができるため、従来おこなっていた食品の賞味期限を表示したシールなどを一個一個確認する手間が省けるとともに賞味期限切れを防止し、且つ廃棄食品を減らすことが可能となる。また、食品群分類別表示欄の見出し部と、マグネット表示具は、それぞれの食品群分類別に同じ色で対応するように着色されているため、購入食品の食品群が視覚的に一目で解るように工夫されている。なお、この食品群分類別に着色されたマグネット表示具に該当する食品を全色使用することにより、栄養バランスの良い食生活をおくることが可能となるとともに、健康増進にも貢献するものである。また、冷蔵庫内の食品がドアを開けなくてもわかるため節電に役立ち家計の損失を減らすことにも貢献するものである。
- 【登録番号】第3061757号
【登録日】平成11年(1999)6月16日
【発行日】平成11年(1999)9月24日
【考案の名称】台所用ホワイトボ―ドシ―ト
- 【出願番号】実願平11−2129
【出願日】平成11年(1999)2月26日
【出願人】
【識別番号】596139694
【氏名又は名称】
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