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壁掛けボード
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- 【要約】
【課題】冷蔵庫の扉やスチール製の棚や机の表面に、磁石付きフック等の掛止具を用いることなく装着することができ、しかも前記表面などに傷を付けることを防止し、更には必要に応じて簡単に着脱することができる壁掛けボードを提供する。
【解決手段】合成樹脂製基板aの表面に、筆記面2若しくは画紙等を保持する保持面2を構成し、該基板aの表側の適宜箇所に装着穴6を凹設し、該装着穴6に磁石3を嵌装し、該磁石3と基板a裏面との間の肉厚を薄肉状として成り、上記磁石の磁力(吸着力)により基板aをスチール製の装着面に密着させた状態にて着脱可能に装着し得るようにした。
- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 合成樹脂にて成形した基板の表面の適宜箇所に装着穴を凹設し、該装着穴に磁石を嵌装し、該磁石と基板裏面との間の肉厚を薄肉状として成る壁掛けボード。
【請求項2】 上記磁石の装着穴の部位に基板背面と装着穴内部とを連通する小孔を貫通せしめて成る請求項1記載の壁掛けボード。
【請求項3】 筆記具等を受ける物置部を設けて成る請求項1又は2記載の壁掛けボード。
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- 【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、マーカペン等により筆記可能とするホワイトボード若しくは写真や絵画等を保持する壁掛けに関し、詳しくは一般家庭やオフィスにて使用する比較的小型のホワイトボードや写真や絵画等を保持する壁掛けボード等として用いる壁掛けに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、金属板や合成樹脂板等からなる壁掛け用のボードとしては、ホワイトボードや、写真、絵画等を保持する壁掛けボード等がある(例えば、実開昭62−68663号公報、実開平7−17589号公報等を参照)。
従来から知られている例えばホワイトボードにおいては、筆記面となるボード板の外周縁に額縁を取り付け、該額縁又はコーナー連結具等に設けられている吊り部(吊り孔)に吊り紐を取り付けて、この吊り紐を壁面等の設けられている掛止釘等に掛けて壁掛けするやり方が主流である。
【0003】
また、上記したようなホワイトボード等は、例えば家庭にて使用する冷蔵庫の蓋等に装着することにより便利に使用することができる。また、オフィス等ではスチール製の棚や机等の表面に装着することにより、簡単なメモ書きとして使用できる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した如く構成される従来のホワイトボードは、吊り孔を直接又は吊り紐により掛ける壁掛け構造(吊下げ構造)であることから、冷蔵庫の蓋やスチール製の棚や机に吊下げるためには吊り孔又はつり紐を掛ける磁石付きフック等の掛止具を別当に購入して用いる必要がある。
【0005】
本考案の壁掛けボードは、上記した如き従来事情を鑑みてなされたものであり、その課題は、冷蔵庫の扉やスチール製の棚や机の表面に、磁石付きフック等の掛止具を用いることなく装着することができ、しかも前記表面などに傷を付けることを防止し、更には必要に応じて簡単に着脱することができるようにしたことにある。
【0006】
【課題を達成するための手段】
本考案は上記した課題を達成する請求項1記載の壁掛けボードは、合成樹脂にて成形した基板の表面に画紙等を保持させる保持面を構成したり、また、基板の表面にメモなどを記入する筆記ボード材を貼着する。
また、上記した基板の表側の適宜箇所には装着穴を凹設し、この装着穴に磁石を嵌装してある。
装着穴に嵌装した磁石は、ボードの肉厚内に表面側から嵌入されて止着させる。また、上記したように装着穴に嵌装された状態において、同磁石と基板裏面との間の肉厚を薄く形成してあるので、磁石の磁力を損なうことはない。
また、ボードの裏面には孔や磁石が露呈することはなくなり、一枚の板のように平面的に形成することが可能となる。
【0007】 また、上記基板の裏面を平面状に形成し、この裏面に必要に応じて梨地模様を施すことで、装着部となる冷蔵庫の蓋や机等のスチール面に装着した際に基板の裏面が梨地模様による滑り止め(摩擦)作用のもとで全面的に密着し、更に磁力によりその状態を維持し得る。つまり、滑り止めと磁力との協働(相乗作用)によりボードを滑り落ちることなくしっかり維持し得る。
【0008】
また、請求項2記載の壁掛けボードは、上記磁石の装着穴の部位に基板背面と装着穴内部との間を連通する小孔を貫通してあるので、同装着穴に磁石を嵌入した際に装着穴内に残る空気を抜き出すことができる。
【0009】
また、請求項3記載の壁掛けボードは、筆記具等を受ける物置部を設けて成ることであり、後述する考案の実施形態の欄で詳細に説明する。
【0010】
【考案の実施の形態】
本考案の実施の具体例を図面に基づいて説明する。
図1乃至図3にて示す壁掛けボードはホワイトボードAとして構成してある。
ホワイトボードAの基板aはPPや塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂等の合成樹脂を用いて形成し、適度な撓み性を具備している。
【0011】
基板aは、外周縁部1の範囲内に平面的な筆記面部2を設け、同筆記面部2の下辺部に沿って物置き部4を一体に突出成形してある。物置部4は基板aの下辺に沿って突出する形で設け、その内部にホワイトボード用のペンや字消し等を入れておくものであるが、ボードの接地部が冷蔵庫の扉等の場合、小物を入れるポケットとしても利用できる。
【0012】
また、図示を省略しているが、基板aの裏面に必要に応じて梨地模様を施すことで、装着部となる冷蔵庫の蓋や机等のスチール面に装着した際に基板aの裏面が梨地模様による滑り止め(摩擦)作用のもとで全面的に密着し、更に磁力によりその状態を維持し得る。
つまり、滑り止めと磁力との協働(相乗作用)によりホワイトボードAのズレを防止し、冷蔵庫の蓋や机等のスチール面に安定してしっかりと装着状態を維持し得るものである。
【0013】
上記した筆記面部2は、その周囲の外周縁部1よりも一段低く形成した平面部と成し、この表面には筆記ボード材5を貼設してある。
【0014】
筆記ボード材5は、硬質な白色の合成樹脂板や表面を白く仕上げた金属板等を上記筆記面部2の外形と略同じ大きさに形成し、上記基板aの筆記面部2に両面テープ若しくは接着剤等を用いて貼着してある。
本実施例では基板aの筆記面部2の周囲に適度な間隔をおいて両面テープ11を貼り付け、その上に筆記ボード材5を貼着してある(図2,図3)。
【0015】
上記した基板aの筆記面部2の四隅部位には磁石の装着穴6を凹設してある。
この装着穴6は、筆記面部2に磁石3がピッタリ嵌入させる凹状の穴であり、その底面と基板a裏面との間の肉厚は例えば0.5〜1mm程度と肉薄状に形成し、てある。また、上記装着穴6の底面の中心部には直径1mm程度の小孔6aを穿設してある。
【0016】
磁石3は、上記した装着穴6内に嵌入するように軸芯の短い円柱形に形成し、強い磁力(吸着力)を具備している。
磁石3は、上記したように基板aに凹設した装着穴6の中に押し込んで嵌装する。この際、装着穴6内の空気が小孔6aから排出されるので、磁石3の嵌入を容易に行なえる。
また、本実施例の場合、基板aの筆記面部2の四隅部分に装着してある。尚、上記した筆記ボード材5は上記した如く磁石3を装着穴6内に嵌入した後に貼着する。
【0017】
また、装着孔6の露出面側には上記した筆記ボード材5を針着したものと同様な両面テープ11と同様な両面テープ11を貼り付けて、磁石3の固定をより確実にしている(図3)。
さらに、上記した如く設けた各磁石3は、裏面側に0.5mm〜1mm程度の薄い肉厚の樹脂で被覆された状態で装着されるので、磁力の低下が少なく、装着に十分な磁力を発揮する(図2)。
【0018】
上記した如く構成したホワイトボードAは、例えば家庭の冷蔵庫の扉等、スチール面に貼り付ける。冷蔵庫の扉の場合、扉の表面にホワイトボードAを当てがうと、四隅に配置した各磁石3の磁力により、基板aの裏面がピッタリと全面的に密着した状態で装着される。
また、冷蔵庫の扉の正面は緩い曲面で構成されている場合が多いが、本実施例のホワイトボードAは適度に湾曲するので冷蔵庫の扉の曲面に合わせて隙間なく密着する(図5)。
よって、ホワイトボードにメモ等を書き込む際に、ボードに歪みや浮きが生じないので使用勝手が大変よい。また、上記した如く装着したホワイトボードAは、磁石3が基板aの裏面に露出していないので、硬質な磁石3が冷蔵庫の扉に当接して擦り傷を付けてしまうような不具合もない。
【0019】
次に、本考案の壁掛けボードを額縁的に使用した例を説明する。
図4にて示すA2は、写真や絵画等を貼り付けて展示する展示ボードとして構成してある。
【0020】
この展示ボードA2は、上記したホワイトボードAと同様に合成樹脂にて成形した基板a2は正面視略矩形に形成し、その周囲四辺部沿って縁部10を形成すると共に、同縁部10にて囲まれる範囲に保持面20を平面状に形成してある。
この保持面20は、周囲四辺部の縁部10よりも一段低くなるように形成し、この保持面20を直接に展示面としてもよい。
【0021】
上記した基板a2は、既述したホワイトボードAと同様に、基板a2の保地面20の四隅部位に装着穴6を凹設し、該装着穴6に磁石3を嵌装してある。
よって、本実施例の展示ボードA2も上記したホワイトボードAと同様に、冷蔵庫の扉やスチール棚の側板等に磁石3の磁力を利用してピタリと貼りつけて容易に装着することができる(図6)。
【0022】
展示ボードA2は、冷蔵庫の扉等に装着した状態において、上記保持面20に写真bを定置し、止着用マグネット30の磁力を利用して同写真bを基板a2の保持面20に貼り付けてもよい。
【0023】
また、上記した保持面20にはコルク板や発泡合成樹脂板等を貼りつけて掲示面21として構成し、この掲示面21に止めピン等を用いて写真を止めてもよい。
さらに、上記した展示ボードA2を額縁的に使用する際には掲示面21に両面テープや糊を用いて貼着するとよい。また、上記した保持面20には磁石が吸引する鋼板や化粧布等を貼着することにより展示物はより引き立ち、見栄えも良い。
【0024】
尚、本考案の壁掛けボードの基板形状や磁石の数は前述の実施例詳述に限らず、任意に変更してもよい。
【0025】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案の壁掛けボードは、合成樹脂製基板の表面の保持面に、筆記ボード材や画紙等を保持する保持面を構成し、該基板の表側の適宜箇所に装着穴を凹設し、該装着穴に磁石を嵌装し、該磁石と基板裏面との間の肉厚を薄肉状となるように構成したものである。
したがって、基板表面に筆記ボード材等を貼り付けて筆記面とした場合、冷蔵庫の扉やスチール棚の側面等に対して、各磁石の磁力により、ピタリと密着させた状態にて簡単に装着することができる。上記した如く適宜なスチール面にボードを装着することにより、筆記ボードにメモなどを記入することができるようになり、とても便利である。
【0026】
また、上記基板表面の保地面に写真や絵画等を貼り付けてボードを額縁的に用いることもでき、壁掛けボードとして広く利用することができる。また、上記基板を合成樹脂により構成したので、程よい変形性を具備し、少々湾曲した冷蔵庫の扉等であっても隙間なくピッタリと密着させることができ、とても便利である。
【0027】 上記した基板表側の適宜箇所には装着穴を凹設し、この装着穴に磁石を嵌装してある。よって、上記した磁石は装着穴に嵌装された状態において、同磁石と基板裏面との間の肉厚を薄く形成してあるため、磁石の磁力を損なうことない。さらにボードの裏面は磁石装着用の孔や磁石の装着による凹凸を無くすことが可能となる。
即ち、本考案の壁掛けボードの裏面は磁石を具備するもボードの裏面を平面的に形成することが可能となり、上記壁掛けボードは装着した磁石の磁力により冷蔵庫のドアやスチール棚の側壁等に対して隙間なくピタリと装着することができる。
例えば本考案の壁掛けボードを、ホワイトボードとして構成する際には、筆記面が平面的で且つ筆記の際に筆記面が歪むようなことがないので非常に使いやすい。さらに、考案の壁掛けボードは必要に応じて剥がして簡単に移動することもできるので使い勝手が非常によい。
【0028】 請求項2記載の壁掛けボードは、磁石の装着穴に基板背面と装着穴内部とを連通する小穴を貫通せしめたものであるから、装着穴に磁石を嵌入する際に装着穴内の空気が抜けるので(空気の圧縮がない)磁石穴に磁石を嵌入する作業を容易に行なうことができ、さらに、磁石を磁石穴の最深部まで嵌入できるので、基板の裏面に生じる磁力を弱めることなく確実に維持することができる。
【0029】
請求項3記載の壁掛けボードは、上記請求項1又は2の壁掛けボードにおいて、ペンや字消し等の筆記具を受ける物置き部を設けてなるので、特にホワイトボードとして使用した際にマーカペンや消し具を置くことができる等、便利に利用することができる。
- 【登録番号】実用新案登録第3092629号(U3092629)
【登録日】平成14年12月25日(2002.12.25)
【発行日】平成15年3月20日(2003.3.20)
【考案の名称】壁掛けボード
- 【出願番号】実願2002−5663(U2002−5663)
【出願日】平成14年9月6日(2002.9.6)
【出願人】
【識別番号】000134268
【氏名又は名称】株式会社トーキン
- 【代理人】
【識別番号】100109955
【弁理士】
【氏名又は名称】細井 貞行 (外2名)
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