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硯石収納ケース
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- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 上面が開口されるとともに、筆置き体(8)を備えた硯石収納ケースにおいて、前記硯石収納ケースには前記筆置き体(8)上部を硯石収納ケースの側壁(7)から突出して支持する支持部(9、10、11、12)が設けられたことを特徴とする硯石収納ケース。
【請求項2】 筆置き体(8)はその上部に筆置き凹部(17)が形成され、筆置き体(8)の下部には硯石収納ケースに突設された支持部(9、10、11、12)としての支持片に着脱可能に嵌合する嵌合部(13)が形成されたものである請求項1に記載の硯石収納ケース。
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- 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、硯石収納ケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図4に示すように硯石収納ケース71は硯石収納部73と毛筆収納部70とを備えている。硯石収納部73には硯石78を載置するようになっている。この毛筆収納部70は硯石収納ケース71の内側で長手方向に延びる一側寄りに形成されている。すなわち、毛筆収納部70は同ケース71の長手方向の一側74と同ケース71内で前記一側74と平行に延びる仕切り壁75及び両壁74、75の先端をつなぐ同ケース71の端壁77等からなる。両壁74、75の先端をつなぐ同ケース71の端壁77には切欠76が設けられている。
【0003】使用時に毛筆72を載置する際には毛筆72の先端寄りを切欠76に載置して毛筆72の先端を硯石収納ケース71よりも突出させている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが、このように毛筆72を載置した状態にすると毛筆72の毛が硯石収納ケース71よりも前へ突出するため、毛についた墨が他の物、例えば、洋服に付いたりするという問題がある。また、墨が毛の先端から硯石収納ケース71の外へ滴り落ちるという問題がある。更に、毛筆72の筆の部分をつかもうとする際に硯石78の中の墨に手が誤って触れてしまうという問題がある。また、毛筆72の柄が硯石収納ケース72から充分に離間しておらず、壁74、75に挟まれており柄をつかみにくいという問題がある。
【0005】そこで、上記問題点を鑑み、本考案の目的は毛筆が取りやすいとともに毛筆の先端が硯石収納ケースから前方へ突出しない硯石収納ケースを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するために第一の考案は、上面が開口されるとともに、筆置き体を備えた硯石収納ケースにおいて、前記硯石収納ケースには前記筆置き体上部を硯石収納ケースの側壁から突出して支持する支持部が設けられたことを要旨とする。
【0007】第二の考案は筆置き体はその上部に筆置き凹部が形成され、筆置き体の下部には硯石収納ケースに突設された支持部としての支持片に着脱可能に嵌合する嵌合部が形成されたものであることを要旨とする。
【0008】
【作用】このように構成された第一の考案は、筆置き体を支持部にて支持することにより硯石収納ケースの側壁から上方へ突出する。
【0009】第二の考案は硯石収納ケースの支持片に筆置き体の嵌合部を嵌合する。
【0010】
【実施例】以下、本考案を具体化した一実施例を図1〜図3に基づいて説明する。図1に示すように、硯石収納ケース1は上面が開口した四角箱状の本体ケース2と同本体ケース2の開口面を覆う図示しない蓋とからなる。
【0011】本体ケース2は本体ケース2の長手方向に延びる中仕切り壁5によって区切られ、同本体ケース2内に硯石収納部3と毛筆16全体が収納可能な毛筆収納部4とが設けられている。硯石収納部3には硯石6が収納可能になっている。毛筆収納部4は中仕切り壁5と同壁5と平行な本体ケース2の一側壁7及び端壁7aにより両側を囲まれている。図2に示すように、この毛筆収納部4には先端寄りから支持部としての第一の支持片9、第二の支持片10、第三の支持片11及び第四の支持片12が中仕切り壁5と一側壁7に架設されている。また、第二の支持片10と第三の支持片11の略中間において本体ケース2の底面には突起15が形成されている。また、第二の支持片10と第三の支持片11は上端が凹状に形成されている。また、各支持片9、10、11、12は毛筆16を立てた際、毛筆16の基端16aを係止するようになっている。
【0012】前記各支持片9、10、11、12に対して係脱可能に形成された筆置き体8が設けられている。この筆置き体8の一端には開口8aが形成されて全体は有蓋箱状に設けられ、同筆置き体8の幅は中仕切り壁5と一側壁7の間の幅より若干狭く設けられ、両壁5、7の間に同筆置き体8は収納可能となっている。また、同筆置き体8の長手方向の長さは前記第二の支持片10と第三の支持片11の間の距離と略同じに設けられている。同筆置き体8の開口8a上の対向する一対の側壁の略中央には嵌合部としてのスリット13が各々設けられている。このスリット13には前記各支持片9、10、11、12が係入可能となっており、各支持片9、10、11、12が同スリット13に係入された状態では、同筆置き体8はその長手方向に本体ケース2に対して垂直に立ち本体ケース2の側壁から突出するようになっている。また、この筆置き体8の開口8aと対向する面にはU字状の筆置き凹部17が湾曲形成され、同筆置き体8を立てた状態では、この筆置き凹部17に毛筆16の先端16bが載置されるようになっている。また、この筆置き体8のスリット13を含まない対向する両側面に透孔14が設けられている。この透孔14には前記突起15が無理嵌め可能となっている。図3に示すように、この透孔14に突起15を無理嵌めすることにより、筆置き体8を毛筆収納部4に対して係脱可能に取り付け可能となっている。
【0013】次に本実施例の硯石収納ケースの作用について説明する。図1の実線で示すように筆置き体8のスリット13を第一の支持片9に係入し同筆置き体8を立てる。次に、毛筆16の基端16aを第四の支持片12に当接し、同毛筆16の先端16bを筆置き体8の筆置き凹部17に載置する。この際、毛筆16の先端16b寄りの柄の部分は毛筆収納部4から充分に離間するので柄を指で容易につかみ易い。
【0014】その他、図1の二点鎖線で示すように、筆置き体8のスリット13を第二の支持片10、または、第三の支持片11に係入し同筆置き体8を立ててもよい。従って、本実施例の硯石収納ケースによれば、筆の先端は硯石収納ケース1から前方へ突出しないので、例えば、洋服等に毛筆16の先端16bが触れて墨が付くようなことはない。また、毛筆16の柄の部分は毛筆収納部4から充分離間するので指で容易につかみ易い。
【0015】なお、この考案は前記実施例に限定されるものではなく、例えば、次のようにしてもよい。本実施例では筆置き体8を各支持片9、10、11、12に係入させて硯石収納ケース1に対して垂直に立設するようにしたが、筆置き体8の一端を中仕切り壁5と本体ケース2の一側壁7の間に設けた軸部に対し無理嵌めし摺動、かつ、回動可能に取り付けてもよい。従って、筆置き体8は硯石収納ケース1に対して垂直方向だけではなく任意の角度に保持でき毛筆16を支えることができる。
【0016】その他、この考案の趣旨から逸脱しない範囲で任意に変更してもよい。
【0017】
【考案の効果】以上詳述したように、この考案によれば毛筆が取りやすいとともに毛筆の先端が硯石収納ケースから前方へ突出しないという優れた効果がある。
- 【登録番号】第2545355号
【登録日】平成9年(1997)5月2日
【発行日】平成9年(1997)8月25日
【考案の名称】硯石収納ケース
- 【出願番号】実願平5−68660
【出願日】平成5年(1993)12月22日
【出願人】
【識別番号】000154613
【氏名又は名称】株式会社文溪堂
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
【審査官】 荒井 良子
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