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モニタースタンド
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- 【要約】
【課題】運転視界を確保しつつモニターを最も見やすい位置に固定的に保持する。
【解決手段】モニタースタンド1は、取付基板2上に固定される固定ブロック3と、固定ブロックの周囲に旋回可能に嵌合される半割状の旋回ブロック4と、旋回ブロック4の上部内側に回動可能に狭持された支持アーム5と、支持アーム5の先端部内側に回動可能に嵌合されたモニター取付ブロック6、及びこれら各部材を旋回及び回動可能に組付けるための固定手段19,34から構成される。各部材の位置調整後、固定手段の締付けにより、ブロック4を所定旋回位置に、アーム5及び取付ブロック6を所定の傾斜角度にそれぞれ固定できる。

- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
設置面にモニターを設置するためのモニタースタンドにおいて、
前記設置面に固定される取付基板と、
前記取付基板上に固定された円盤状の固定ブロックと、
半割状をなし、かつその下部内側を前記固定ブロックの外周に旋回可能に嵌合された一対の旋回ブロックと、
前記旋回ブロック間に回動可能に狭持された支持アームと、
前記支持アームの回動中心に形成された軸孔及び前記旋回ブロックに形成された軸孔を貫通して設けられ、解除可能に締付けることにより前記旋回ブロックの旋回位置及び支持アームの傾斜位置を所定の位置に固定する固定ハンドルと、
前記支持アームの先端に回動可能に嵌合されて前記モニターを取り付けるモニター取付ブロックと、
前記支持アームの先端及び前記モニター取付ブロックの回動中心に形成された軸孔を貫通して設けられ、解除可能に締付けることにより、前記モニター取付ブロックの傾斜位置を所定の位置に固定する固定手段とを備え、
前記モニターの少なくとも一部が前記設置面の下方に位置するように前記設置面に前記モニターを設置するように構成されたことを特徴とするモニタースタンド。
【請求項2】
前記固定ブロックの外周と、前記旋回ブロックの嵌合部内側に互いに噛合うスプライン溝を形成したことを特徴とする請求項1記載のモニタースタンド。
【請求項3】
前記各旋回ブロックに形成された軸孔の内側周囲と、前記支持アームの回動中心に形成された軸孔の外側周囲に、互いに噛合う放射状のスプライン溝を形成したことを特徴とする請求項1記載のモニタースタンド。
【請求項4】
前記支持アームの先端に形成された軸孔の内側周囲と、前記モニター取付ブロックの軸孔の外側周囲に互いに噛合う放射状のスプライン溝を形成したことを特徴とする請求項1記載のモニタースタンド。
【請求項5】
前記固定ブロックの上面には、前記支持アームの回動部分をガイドするための円弧状の凹部が形成されたことを特徴とする請求項1記載のモニタースタンド。
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- 【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、設置面にモニターを設置するためのモニタースタンドに係り、特に車両のダッシュボードなどの設置面に後付により配置されるモニターを、運転視界を確保しつつ運転席または助手席側からから最も見やすい位置に調整可能に取り付けられるようにしたモニタースタンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
カーナビゲーションシステムの表示部として、液晶表示装置などからなる薄型のモニターを運転席前のダッシュボード上に後付する場合がある。設置にあたっては、ダッシュボード上にモニターが大きく突出すると、ドライバーの視界の妨げになる。
【0003】
また車両振動により、モニタースタンドの関節部が動いてモニターの設置位置が変動したのでは都合が悪いため、特に姿勢保持力の高い支持構造を必要とする。
【0004】
これらの課題を解消するために下記実用新案登録文献1では、設置面に取付けられた基部に対して、モニターが取付けられる保持部を水平の所望の回動角度に保持でき、必要に応じてロック機構でロックするようにした機構が提案されている。
【0005】
この構造のモニタースタンドによれば、ダッシュボードなどに取付けたモニターを視界確保のために必要に応じて水平に倒すことができるなど、モニターの水平設置角度の自由度が高い。しかしこの構造にあっては、次に述べる技術課題があった。
【特許文献1】特開2005−75175号公報
【考案の開示】
【考案が解決しようとする課題】
【0006】
この構造によれば、モニターの水平方向の旋回と、倒立の2方向のみ調整可能であり、モニターを見ようとする場合にはこれをダッシュボード上に立てなければならないため、視界の妨げとなる。その逆に視界確保のためモニターをや水平に倒したのでは、モニターは見えにくくなる。
【0007】
勿論運転中においては、モニターを眺めたり、立てたままでは運転操作の面からは危険である一方で、いずれの姿勢であってもモニターは継続してGPS情報に基づくロードマップ画像を表示し続けており、停車・発進の都度立てたり倒したりするのは操作上からも面倒な作業である。
【0008】
本考案は、以上の課題を解決するものであって、その目的とするところは、ドライバー視界を十分に確保しつつモニターを運転席または助手席側から最も見やすい位置に固定的に保持し、ドライブポジション変更などの場合には容易に位置調整可能とした姿勢保持力の高いモニタースタンドを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、請求項1記載のモニタースタンドは、設置面にモニターを設置するためのモニタースタンドにおいて、
前記設置面に固定される取付基板と、
前記取付基板上に固定された円盤状の固定ブロックと、
半割状をなし、かつその下部内側を前記固定ブロックの外周に旋回可能に嵌合された一対の旋回ブロックと、
前記旋回ブロック間に回動可能に狭持された支持アームと、
前記支持アームの回動中心に形成された軸孔及び前記旋回ブロックに形成された軸孔を貫通して設けられ、解除可能に締付けることにより前記旋回ブロックの旋回位置及び支持アームの傾斜位置を所定の位置に固定する固定ハンドルと、
前記支持アームの先端に回動可能に嵌合されて前記モニターを取り付けるモニター取付ブロックと、
前記支持アームの先端及び前記モニター取付ブロックの回動中心に形成された軸孔を貫通して設けられ、解除可能に締付けることにより、前記モニター取付ブロックの傾斜位置を所定の位置に固定する固定手段とを備え、
前記モニターの少なくとも一部が前記設置面の下方に位置するように前記設置面に前記モニターを設置するように構成されたことを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載のモニタースタンドは、請求項1に記載のモニタースタンドおいて、
前記固定ブロックの外側と、前記旋回ブロックの嵌合部内側に形成された取付孔周縁に互いに噛合うスプライン溝を形成したものであることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載のモニタースタンドは、請求項1に記載のモニタースタンドおいて、
前記各旋回ブロックに形成された軸孔の内側周囲と、前記支持アームの軸孔の外側周囲に、互いに噛合う放射状のスプライン溝を形成したものであることを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載のモニタースタンドは、請求項1に記載のモニタースタンドおいて、
前記支持アームの先端に形成された軸孔の内側周囲と、前記モニター取付ブロックの軸孔の外側周囲に互いに噛合う放射状のスプライン溝を形成したものであることを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載のモニタースタンドは、請求項1記載のモニタースタンドにおいて、前記固定ブロックの上面には、前記支持アームの回動部分をガイドするための円弧状の凹部が形成されたことを特徴としている。
【考案の効果】
【0014】
請求項1記載の考案では、旋回角度、上下高さ、及びモニタの取付角度など3方向の自由度があるため、モニターの少なくとも一部が設置面の下方に位置するような配置をとることができ、設置面の上方のドライバー視界を確保できる。また、同時にモニターを運転席または助手席側から最も見やすい姿勢に固定的に安定して保持できる。
【0015】
請求項2記載の考案では、固定ハンドル操作により、旋回ブロックの水平旋回位置の調整及び固定を行うことができる。締付けた際にはスプライン溝同士が噛合うことで、調整した旋回ブロックの旋回方向の位置を簡単な操作で確実に保持できる。
【0016】
請求項3の考案では、同じく固定ハンドルの締付け操作により、支持アームの傾斜角度の調整及び固定を行うことができる。締付けた際にはスプライン溝同士が噛合うことで、調整した支持アームの傾斜角度を簡単な操作で確実に保持できる。
【0017】
請求項4記載の考案では、同じく固定手段の操作により、モニター取付ブロックの傾斜角度を調整し、調整したモニター取付ブロックの傾斜角度を簡単な操作で確実に保持できる。
【0018】
請求項5に記載の考案では、前記支持アームの回動部分が前記固定ブロックの上面にある円弧状の凹部でガイドされるので、前記支持アームの回動が安定し、前記固定ハンドルにも無理な力が加わりにくい。
【考案を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本考案の最良の実施の形態を図1〜図5を用いて詳細に説明する。図1(a)〜(c)は本考案にかかるモニタースタンドの平面図、側断面図及び正面図、図2は同モニタースタンドの全分解斜視図、図3(a),(b)は同組立状態を背面及び正面より見た斜視図、図4(a),(b)は同モニタースタンドをモニターに組付ける前後を示す斜視説明図、図5(a),(b)は同モニターを乗用車に組付けた場合の取付位置と視界との関係を示す説明図である。
【0020】
図1〜図3において、モニタースタンド1は、取付基板2と、取付基板2上に固定される固定ブロック3と、固定ブロック3の周囲に旋回可能に嵌合される半割状の旋回ブロック4と、旋回ブロック4の上部内側に回動可能に狭持された支持アーム5と、支持アーム5の先端部内側に回動可能に嵌合されたモニター取付ブロック6、及びこれら各部材を組付けるための後述するネジ及びナットなどの部品から構成され、取付基板2を除く前記各主要部品3,4,5,6は例えばABS/PC製の超耐熱樹脂成形体から構成されている。
【0021】
前記取付基板2は薄鋼板からなり、プレス成形により長円形を切断したような形状にブランクカットされ、その直線部に近い位置の端部中央に皿状の取付座面7を突設し、この座面7の周囲より複数のスリット8を放射状に打抜き成形し、各スリット8によりダッシュボードなどの設置面の曲面に沿った変形馴染性を確保している。
【0022】
さらに取付基板2の下面には剥離紙などに覆われた両面強粘着テープ9が固着され、設置面に固定する際には、剥離紙を剥がし、粘着テープ9を介して設置面の曲面に沿って変形させつつ強固に固定するようになっている。
【0023】
前記固定ブロック3は、前記座面7に複数のビス10を介して固定されるもので、上部側が大径であり、その上面には前記支持アーム5の回動部分をガイドするための円弧状の凹部3aが形成され、周囲には所定ピッチでスプライン溝11が刻設されている。
【0024】
前記各旋回ブロック4は、その下部内側に前記固定ブロック3の外周に嵌合する凹溝12を形成するとともに、上部内側に前記支持アーム5を狭持するための切欠き壁13が形成され、両切欠き壁31間に前記支持アーム5が狭持された状態で略卵形の曲面を構成する外形に形成されている。そして、前記凹溝12の内奥部には前記スプライン溝11に噛合するスプライン溝14が同一ピッチで刻設されている。
【0025】
また、前記各旋回ブロック4の上部には取付孔15が形成され、この取付孔15の一方からは回動中心軸となるボルト16が挿通され、他方側の突出端にワッシャ17及びスプリングワッシャ18を介して固定ハンドル19をねじ込んで締付けるようにしている。なお、固定ハンドル19は、前記ABS/PC製の超耐熱樹脂に前記ボルト16にネジ結合するナットを一体にインサート成形したものである。
【0026】
前記切欠き壁13における前記取付孔15の周囲にはこれより一回り大きな径の突出部20が形成され、この突出部20の表面には前記取付孔15を中心とする放射状のスプライン溝21が刻設されている。
【0027】
前記支持アーム5の回動中心には前記ボルト16を挿通する軸孔22が形成されているとともに、支持アーム5の中心孔22の外周側には、前記軸孔22と同心状であって、前記突出部20と同一内径の凹部23が形成され、かつこの凹部23の内側には前記回動中心孔を中心とする前記スプライン溝21と同一ピッチの放射状スプライン溝24が形成されている。
【0028】
したがって、固定ハンドル19を緩めた状態では、旋回ブロック4間の間隔は広げられ、旋回ブロック4は固定ブロック3廻りに旋回可能であるとともに、支持アーム5は回動可能となり、この状態で旋回ブロック4を任意の旋回角度位置に位置させるとともに、支持アーム5を任意の傾斜角度位置に位置させた後、固定ハンドル19を締めることにより、それぞれのスプライン溝11,14及び放射状スプライン溝21,24同士が噛合い、強固な姿勢保持力によりその旋回及び傾斜角度位置に固定されることになる。
【0029】
さらに、前記支持アーム5の先端部は二股に分岐された一対のブラケット部25が一体に形成され、この各ブラケット部25には軸孔26が形成されているとともに、各ブラケット部の内側において、前記軸孔26の周囲にはこれを中心とする放射状のスプライン溝27が形成されている。
【0030】
前記モニター取付ブロック6は、前記ブラケット部25に回動可能に嵌合される回動ブロック28と、回動ブロック28の先端に垂直に一体化された平板状の取付プレート29と、取付プレート29の先端に配置され、かつ取付プレート29の下部側背面より挿通される丸皿ネジ30により連結された金属製の狭持プレート31とを備えている。
【0031】
そして、前記回動ブロック28の回動中心にはこれを貫通する軸孔32が形成されているとともに、軸孔32の周囲にはこれを中心として、前記支持アーム5のブラケット部25に形成された前記スプライン溝27と同一ピッチで放射状スプライン溝33が形成されている。
【0032】
したがって、前記軸孔26、32を貫通して固定手段としての六角穴付き丸皿ネジ34を挿通し、他端側に配置される固定手段としてのナット35を締付けることで、放射状スプライン溝27,33同士が噛合い、強固な姿勢保持力により、支持アーム5の先端にモニター取付ブロック6を所定の傾斜角度位置で固定できることになる。
【0033】
次に、以上のモニタースタンド1をモニターに取付けるための手順を図4を用いて説明する。なお、図4(a)に示すように、モニター50の背面中央には下部が解放され、上部が閉鎖されたあり溝状の取付部51が一体または後付により固定されているものとする。
【0034】
この取付手順としては、まず、図4(a)に示すように、モニター取付ブロック6のみをモニタースタンド1から取外し、ネジ30を緩めて取付プレート29と狭持プレート31との間隔を広めた状態で、狭持プレート31を取付部51の下方から差込み、適宜な位置でネジ30を締付けることで、取付部51のあり溝を介して締付けプレート31と取付ブロック6との間で取付部51を狭持固定する。
【0035】
他方、取付基板2の設置位置が決ったら剥離紙を剥がし、粘着テープ9を介して取付基板2を設置位置に馴染ませつつ密着させ、しかる後に前記取付ブロック6をネジ33及びナット44を介して支持アーム5に連結し、モニター50の各種配線接続を行い電源を投入することにより、図4(b)に示すように、モニタースタンド1により固定されたモニター50の表示画像を見ることができる。
【0036】
図5は、前記モニター50を、設置面である乗用車のダッシュボード60の上面に前記モニタースタンド1を介して取り付けた状態を示す。
【0037】
図5のように、旋回ブロック4を所望の旋回位置に設定・固定し、モニター50の画面を運転席61側のドライバーの目線に合わせる。また、図5(a)に示すように、モニター50の高さが高く、モニター50によってダッシュボード60上に図の斜線で示す暗視野部分Aが生じた場合には、再び固定ハンドル及び固定手段を緩めて支持アーム5及びモニター取付ブロック6の傾斜角度を適宜調整した後、各固定ハンドル及び固定手段を締付けることにより、図5(b)に示すように、ドライバーの視線上においてモニター50の全体がダッシュボード60の上面よりも下方に配置固定する。これにより、モニター50はドライバーの視界の妨げとなることなく、かつモニター50を最も見やすい位置に固定することができる。そして、一旦締付け固定された後は、各関節部はスプライン溝同士の噛合いにより強固にその角度位置に保持されるので走行時の振動による位置変動も防止されることになるのである。
【0038】
なお、実施形態では本考案のモニタースタンドをカーナビゲーションシステムのモニターに適用した場合を示したが、車載用テレビのモニターなどにも適用できることは勿論である。
- 【登録番号】実用新案登録第3116100号(U3116100)
【登録日】平成17年10月12日(2005.10.12)
【発行日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【考案の名称】モニタースタンド
- 【出願番号】実願2005−6966(U2005−6966)
【出願日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】
【識別番号】000142665
【氏名又は名称】株式会社慶洋エンジニアリング
- 【代理人】
【識別番号】100067323
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 教光
【識別番号】100124268
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 典行
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