自転車用荷かごのワンタッチ荷台取付装置
- 【要約】
【目的】 この考案は、自転車の前荷台又は後荷台へ荷かごをワンタッチで取り付け又は取り外すことができる荷かごの荷台取付装置の提供。
【構成】 荷台へ取付金具をもって取り付けられる主軸に、U字形に折曲形成した掛止金の左右巻回基部を装嵌し、その主軸を中心に起伏し、先端差渡部に形成される鍵形部を対応する荷かご壁上縁に係合自在に設けると共に、前記左右巻回基部の間の主軸にU字の掛止ばねの中間左右巻回部を巻装し、それに続く両外端を前記掛止金の先端側に掛合し、反対側の接続する内端部を荷台の棒金に掛合し、掛止金を掛止ばねの作用で付勢して起立時に荷かご壁上縁に圧接係合するように設けている荷かご掛止金具と、底面の後部に少なくともL型フックを溶着して有している荷かごとからなる、自転車用荷かごのワンタッチ荷台取付装置。
- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 荷台へ取付金具をもって取り付けられる主軸に、U字形に折曲形成した掛止金の左右巻回基部を装嵌し、その主軸を中心に起伏し、先端差渡部に形成される鍵形部を対応する荷かご壁上縁に係合自在に設けると共に、前記左右巻回基部の間の主軸にU字の掛止ばねの中間左右巻回部を巻装し、それに続く両外端を前記掛止金の先端側に掛合し、反対側の接続する内端部を荷台の棒金に掛合し、掛止金を掛止ばねの作用で付勢して起立時に荷かご壁上縁に圧接係合するように設けている荷かご掛止金具と、底面の後部に少なくともL型フックを溶着している荷かごとからなる、自転車用荷かごのワンタッチ荷台取付装置。
【請求項2】 荷台への取付金具は、上半を荷かご掛止金具の主軸の軸受部として横向の軸受孔を有し、下半荷台の枠金等に跨架する二股脚部に設けると共に、下端にねじを差渡す取付孔を横断開口し、荷台の枠金の跨架箇所に固着することを特徴とする請求項1記載の自転車用荷かごのワンタッチ荷台取付装置。
【請求項3】 荷台への取付金具における上半を軸受部は、軸受孔を中心から外側をテーパーに形成していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の自転車用荷かごのワンタッチ荷台取付装置。
【請求項4】 荷台への取付金具における上半を軸受部は、外側から軸受孔に達する押しねじ孔を設け、軸受孔に嵌挿された荷かご掛止金具の主軸に押しねじを押し付け、その主軸を取付金具に固着してなることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の自転車用荷かごのワンタッチ荷台取付装置。
- 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、自転車の前荷台又は後荷台へ荷かごをワンタッチで取り付け又は取り外すことができる荷かごの荷台取付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、荷台に合わせて荷かご取付装置を設け、始めから荷かごをワンタッチで取り付け又は取り外すことができる荷台が知られれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記、従来の荷かごをワンタッチで取り付け又は取り外すことができる荷かご取付装置を設けた荷台は、特定の形状と構造を有するものであり、かつ荷かご取付装置を設けた状態に固定される。そこで、一般に販売されいる荷台には、購入後においてワンタッチ荷台取付装置を取り付けることはできなかった。
【0004】
この考案は、かかる欠点を解消するために成したもので、一般に販売されるどのような荷台にも適合し、後からワンタッチ荷台取付装置の装着が容易にでき、その構造は簡単で、走行振動、転倒などで荷かごが外れることなく頑丈であり、またロック機構が付いて係合が完全で外れ落ちることが絶無あることなどを目的になされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この考案の課題を解決するための手段は、荷台へ取付金具をもって取り付けられる主軸に、U字形に折曲形成した掛止金の左右巻回基部を装嵌し、その主軸を中心に起伏し、先端差渡部に形成される鍵形部を対応する荷かご壁上縁に係合自在に設けると共に、前記左右巻回基部の間の主軸にU字の掛止ばねの中間左右巻回部を巻装し、それに続く両外端を前記掛止金の先端側に掛合し、反対側の接続する内端部を荷台の棒金に掛合し、掛止金を掛止ばねの作用で付勢して起立時に荷かご壁上縁に圧接係合するように設けている荷かご掛止金具と、底面の後部に少なくともL型フックを溶着している荷かごとからなる、自転車用荷かごのワンタッチ荷台取付装置にある。
【0006】
荷台への取付金具は、上半を荷かご掛止金具の主軸の軸受部として横向の軸受孔を有し、下半荷台の枠金等に跨架する二股脚部に設けると共に、下端にねじを差渡す取付孔を横断開口し、荷台の枠金の跨架箇所に固着してもよいものである。
【0007】
荷台への取付金具における上半の軸受部は、軸受孔を中心から外側をテーパーに形成してもよいものである。
【0008】
荷台への取付金具における上半の軸受部は、外側から軸受孔に達する押しねじ孔を設け、軸受孔に嵌挿された荷かご掛止金具の主軸に押しねじを押し付け、その主軸を取付金具に固着してもよいものである。
【0009】
【作用】
この考案は、前述のように構成されるから、荷台には両側の2箇所に取付金具を取り付けることにより容易に装着ができ、その掛止金を起立させ、掛止金を荷かごに係合し、その係合を掛止ばねの作用で外れないようにしているのである。
【0010】
また取付金具は、前述のように構成されるから、荷台の枠金にその脚部を嵌合跨架し、脚部下端にねじを差し渡して締め付けて枠金の大小に適合して固着することができる。
【0011】
また荷台の両側の枠金の間隔が広いとき、または狭いときは、取付金具を支軸に沿って移動し、取付位置を調整することができ、さらにその両側の枠金が平行でなく湾曲しているときは、軸受孔が中心から外側をテーパーに形成した取付金具を使用することによって取付金具を枠金の方向に一致させても所要の角度で交差する荷かご掛止金具の主軸に対応することができるものである。
【0012】
取付金具のテーパー軸受孔に嵌挿された支軸とにガタがあっても押しねじの作用で固着することができるものである。
【0013】
【実施例】
以下、この考案を図面に示す実施例により説明すると、1は荷かご掛止金具で、主軸2の両端を取付金具3、3の軸受孔4、4に嵌合し、荷台5に取付金具3、3をもって主軸2を取付自在に設け、その主軸2に、U字形に折曲形成した掛止金6の左右巻回基部6a1、6a2を装嵌し、主軸2を中心に起伏し、先端差渡部6bにおける係合部6cを対応する荷かご壁上縁に係合自在に設けると共に、左右巻回基部6a1、6a2の間の主軸2にU字の掛止ばね7の中間左右巻回部7a1、7a2を嵌装し、掛止ばね7の両外端7b、7bを掛止金6の左右巻回基部6a1、6a2より先端側に係合し、反対の接続する内端部7cを荷台5の棒金8に係合し、掛止金6を掛止ばね7のばね作用で付勢して常時荷台5上に圧接するように設けている。
【0014】
掛止金6の先端差渡部6bに、その先端差渡部6bを内底に嵌合し、荷かご12の壁上縁を嵌合挟持するロック爪金9を回動自在に軸支している 【0015】
前記取付金具3は、上半を軸受部3aとして横向の軸受孔4を有し、下半に荷台5の枠金5a等に跨架する二股脚部3bを設けると共に、下端に取付ねじ10を差渡す取付孔11、11を開口し、荷台5の枠金5aの跨架箇所に締着固定するものである。
【0016】
前記取付金具3における上半を軸受部3aは、図7、図8に示すように、軸受孔4を中心から外側を拡経するテーパー軸受孔4a、4bに形成し、そのテーパー軸受孔4a、4bに対して荷かご掛止金具1の主軸2の差し込み方向を調整自在に嵌挿できるように設けてもよいものである。
【0017】
また前記取付金具3における上半の軸受部3aは、外側から軸受孔4に達する押しねじ孔4cを設け、軸受孔4に嵌挿された荷かご掛止金具1の主軸2に押しねじ16を押し付け、その主軸2を取付金具3に固着できるように設けてもよいものである。
【0018】
荷かご12は、その一例を示すものであって、底面12aの後部にL型フック13と後部サイド規制14、14を、同じく底面12aの前部に前部サイド規制15、15を溶着して有し、荷台5に載せた時、L型フック13、後部サイド規制14、14および前部サイド規制15、15を夫々荷台5の枠金5aに係合し、最後に荷かご12の前壁上縁12bに掛止金6の先端差渡部6bの係合部6cを係合し、さらに、必要によりロック爪金9により掛止金6の先端と前壁上縁12bとに嵌合挟持してロックすることもできる。
【0019】
【考案の効果】
この考案は、以上のようになるから、荷台には両側の枠金等の2箇所に取付金具を取り付けることにより荷かご掛止金具の主軸を嵌挿して容易に装着ができ、その荷かご掛止金具の掛止金を起立させ、荷台に一端を掛合した荷かごの他端に掛止金を係合し、その係合を掛止ばねの作用で外れないようにワンタッチで荷かごを装備させることができるのである。
【0020】
また荷かご掛止金具の取付金具は、荷台の大小の枠金に適合してその脚部を嵌合跨架し、脚部下端にねじを差し渡して締め付けて固着することができる。
【0021】
また荷台の両側の枠金の間隔が広いとき、または狭いときは、取付金具を支軸に沿って移動し、取付位置を調整することができ、さらにその両側の枠金が平行でなく湾曲しているときは、軸受孔が中心から外側をテーパーに形成した取付金具を使用することによって取付金具を枠金の方向に一致させても所要の角度で交差する荷かご掛止金具の主軸に対応することができるものである。
【0022】
取付金具のテーパー軸受孔に嵌挿された荷かご掛止金具の主軸とにガタがあっても押しねじの作用で固着することができるものである。
【0023】
よって、一般に販売される荷台のほとんどに適合し、後からワンタッチ荷台取付装置を容易に装着でき、その構造は簡単で、走行振動、転倒などで荷かごが外れることなく頑丈であり、またロック機構が付いて係合が完全で荷かごが外れ落ちることがない等優れた実用的効果を奏するものである。
【提出日】平成7年2月28日【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書【補正対象項目名】0003【補正方法】変更【補正内容】
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
前記、従来の荷かごをワンタッチで取り付け又は取り外すことができる荷かご取付装置を設けた荷台は、特定の形状と構造を有するものであり、かつ荷かご取付装置を設けた状態に固定される。そこで、一般に販売されいる荷台には、購入後においてワンタッチ荷台取付装置を取り付けることはできなかった。
- 【登録番号】第3014098号
【登録日】平成7年(1995)5月24日
【発行日】平成7年(1995)8月1日
【考案の名称】自転車用荷かごのワンタッチ荷台取付装置
- 【出願番号】実願平6−17114
【出願日】平成6年(1994)12月30日
【出願人】
【識別番号】000161437
【氏名又は名称】宮田工業株式会社
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 政義
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