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一点固定式自転車用後部泥除け
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- 【要約】
【目的】 後輪上のスペースをそれほど多く占有せず、締め付け型ブレーキのケーブルが障害を受けずに設置できる一点固定式の自転車用後部泥除けを提供する。
【構成】 弓形状の泥除け本体55の両側板52に結合長孔53および結合縁54とを形成し、該係合縁には固定部材60の脚部61を係合せしめ、前記長孔53を利用して固定すると共に、前記固定部材の中央連結板に形成したコ字状部を利用して二股フレームの横梁に後部泥除けを固定できるようにした。
- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】前端部上面に切欠部を有する弓形状の泥除け本体を自転車の取付フレームに一点固定式で取付るようにした自転車用後部泥除けにおいて、前記泥除け前端部の両側板にそれぞれ結合長孔と、係合縁とを形成し、該係合縁にはそれぞれ中央連結板によって連結された脚部が係合されてねじによって位置調整自在に固定される固定部材を設けると共に、該固定部材の中央連結板にはコ字状に膨隆させた取付部と、この取付部の下端より水平に曲折させた舌片状取付部とを設け、前記コ字状取付部と舌片状取付部にはそれぞれ取付用長孔を形成し、自転車の二股フレーム間に配設された横梁にいずれか一方の長孔を利用して固定するようにしたことを特徴とする一点固定式自転車用後部泥除け。
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- 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、一点において自転車のフレームに堅固に固定される自転車用後部泥除けに関する。
【0002】
【従来の技術】
図1には第1の従来例における自転車用2点固定式の自転車用後部泥除けが示されている。
図中、弓形状に形成された後部泥除け10は大体C形をしたクランプ部11と、泥除け10のほぼ中間部外周面に水平部12bが固定され、かつ一端が垂直に折り曲げられた突起片12aを有する取付金具12が配設されている。そして突起片12aの中央にはねじ穴12cが形成されている。組み付けられたとき、クランプ部11は自転車のサドルの垂直な支柱17に締め付けられ、取付金具12の突起片12aはねじ13で後部二股フレーム14,15間に横架された横梁16と共に固定されることで後部泥除け10が取り付けられるようになっている。
【0003】
図2は、第2の従来例を示す一点固定式の自転車用後部泥除けを示している。
弓形状に形成された泥除け20は泥除け20前端部より延びる二つの弓状押さえ板21を有する。各弓状押さえ板21に楕円溝孔22が形成されている。ねじ穴が形成された二つの固定用さや23は、押さえ板21に対応した後部車輪上の後部二股フレーム14,15に結合される。組み立てられたとき、押さえ板21の溝孔22は固定用さや23のねじ穴24に連結されてねじ25で一体に固定される。
【0004】
また、図3は第3の従来例の一点固定式自転車用後部泥除けを示したものである。弓形状の泥除け30は前端部両面に2つ側板31,31を有している。各側板31は結合丸穴32が形成されている。側板31の内面には逆U字形の係合縁32が結合丸穴32上方に形成されている。後部泥除け30の前端部上面には切欠部34が形成されている。結合部材40はパンチングおよび折り曲げ加工した金属板で作られている。結合部材40はL型の固定部41を前端部に有している。
【0005】
各々のL形固定部41の垂直・水平部分上にはそれぞれ固定取付穴42,42が形成される。2つの脚部44下部は結合部材40の2つの横肩部分43より外方に突出する段部が形成されて下方に延びている。各脚部44は通し穴45が形成されている。
【0006】
組み付けられた時、結合部材40の肩部分43の段部に形成した通し穴45は泥除け30の結合穴32と一致し、ねじ33aで一体に固定される。この時、泥除け30の側板31の逆U字形の係合縁33に、各脚部44の段部が嵌め合わされる。
その後、結合部材40のL形固定部41のにある固定取付穴42のうち一つが選択されて自転車の後部二股フレーム14,15の間に設けられた横梁16にねじで固定されることで、後部泥除けが取り付けられるようになっている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかるに、第1の従来例による後部泥除け10は、自転車にクランプ部11と取付金具12の2個所で固定されかつ長さもあるため、組み立て作業時間が長く、材料のコストも上昇する。さらに、組み立て後、後部泥除け10が後輪上をすべて覆ってしまう。このため隙間を利用して締め付け型ブレーキのケーブルを通すことは困難である。それゆえ、この種の後部泥除けは自転車の他の構成部品と両立しないという問題点がある。
【0008】
また、第2の従来例による後部泥除けは、泥除け20が唯一ねじで2点固定されているので、そこで生じるねじれモーメントは泥除け20の長さによって生じるそれよりも比較的小さい。それゆえ、泥除けは締め付けねじの支持力の不足でずれ落ちる傾向にある。いったん泥除けがずれ、後輪に触れると、後輪は回転に際して泥除けの障害を受けることになり、危険が生ずるという問題点がある。
【0009】
さらに、第3の従来例による後部泥除けは、下記のような問題点がある。
(1)結合部材40は泥除け30の切欠部34の下部に接近して配設されるため、締め付け型ブレーキのケーブルがブレーキング動作に際しての障害になりやすい。
(2)横梁の下に固定部を固定する必要が生じた場合、固定部の下端が自転車の後輪に接触して危険を生じやすい。
(3)通し穴45は脚部44の下端に形成されるため、肩部が泥除けの側板31の逆U字形の係合縁に対して隣接していなければならない。このことで、泥除けの自転車への装着および構造が複雑になる。
【0010】
本考案は、前述した問題点を解決するとともに、簡単な構造を持ち、締め付け型ブレーキのケーブルのブレーキング動作に障害を受けることなく簡単に装着できると共に、泥除けがずれ落ちて後輪の回転の障害とならず、乗車時の安全性が保証される、改良した自転車用後部泥除けを提供するものである。
【0011】
この発明の第一の目的は、後輪上のスペースをそれほど多く占有せづ、締め付け型ブレーキのケーブルが障害を受けずに設置できる一点固定式の自転車用後部泥除けを提供することである。
【0012】
この発明がさらに目的としているのは、固定部材が常に自転車の二股フレーム間の横梁下に位置し、搭乗者の安全を確保するために、後部泥除けがずれ落ちて後輪に接触したりする危険を防止することである。
【0013】
またさらに、この発明の目的は、固定部材の二つの脚部が中央ねじ穴にねじで固定され、かつ連結した固定部材の脚部が後部泥除けの側板の係合縁に嵌め込まれ、それによって後部泥除けが簡易に手早く確実に組みつけられることができる、後部泥除けを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本考案による一点固定式自転車用後部泥除けは、前端部上面に切欠部を有する弓形状の泥除け本体を自転車の取付フレームに一点固定式で取付るようにした自転車用後部泥除けにおいて、前記泥除け前端部の両側板にそれぞれ結合長孔と、係合縁とを形成し、該係合縁にはそれぞれ中央連結板によって連結された脚部を係合してねじによって位置調整自在に固定される固定部材を設けると共に、該固定部材の中央連結板にはコ字状に膨隆させた取付部と、この取付部の下端より水平に曲折させた舌片状の取付部とを設け、前記コ字状取付部と舌片状取付部にはそれぞれ取付用長孔を形成し、自転車の二股フレーム間に配設された横梁にいずれか一方の長孔を利用して固定するようにしたことを特徴としたものである。
【0015】
【作用】
本考案に係る一点固定式自転車用後部泥除けは、弓形状の泥除け本体の両側板に結合長孔を形成したことで固定部材の位置決めの調整が極めて容易に出来ると共に、固定部材の脚部及び自転車フレームへの取付けのためのコ字状,舌片状取付部の構成が簡単であり安価に製作が可能である。
【0016】
また、自転車フレームへの取付けを固定部材の連結部に形成したコ字状取付部又は舌片状取付部のいずれかの長孔を利用して行うことができ取付作業が容易であると共に、従来のように後部泥除けが後輪上面をすべて覆ってしまうようなことがなく、締め付け型ブレーキのケーブルは泥除け本体の切欠部および固定部材の隙間を通って自由に配設が可能となる。
【0017】
【実施例】
本考案は以下の説明および添付図面にて最も良く理解できる。
図4(a)は、この考案の一実施例を示す後部泥除けの分解斜視図であって、(b)は、要部の分解斜視図である。本考案の後部泥除け50は前端部上面に切欠部51を有する弓形状板からなる泥除け本体55を有する。結合長孔53が形成された二つの結合側板52は下方外方に傾斜して泥除け本体55前端より延びている。
【0018】
各結合側板52の内面側は逆U字形の係合縁54が下端部を除いて結合長孔53を囲むように形成されている。固定部材60は金属板の折り曲げにより一体に形成されている。固定部材60の両端には、前記結合側板52と同程度の傾斜をもって上方および下方に延びる二つの脚部61が形成されている。
【0019】
各脚部61は中央にねじ穴62が形成され、各脚部61を連結する中央連結板63の中間部にはコ字状に膨隆させた取付部64が形成されている。くわえて、図4の(b)に示すように取付部64が形成された連結板63には下端部より前方に延びて形成された舌片状の取付部64が設けられている。
【0020】
前記コ字状取付部64および舌片状取付部65にはそれぞれ長孔66が形成されている。固定部材60の脚部61は、前記結合側板52に形成した係合縁54に嵌め込まれ、脚部61の中央ねじ穴62と結合側板52の結合長孔53とを一致させてねじ56で共に固定される。
【0021】
図5に示されるように、固定部材60に形成されたコ字状取付部64および舌片状取付部65のうち一つが選択されて、自転車の後部泥除け50の安全を確保するため自転車の後部二股フレーム70,70間の横梁71に長孔66を利用して固定される。
【0022】
組み立て後、泥除け本体55の切欠部51によって、締め付け型ブレーキのケーブルまたはその他の自転車の構成部品が障害を受けずにそこを通ることができる。さらに、後部泥除けはずれ落ちによる後部車輪への接触および倒れが防止され、それゆえ、搭乗者の安全が確保される。加えて、この発明の後部泥除けは簡単な構造であり、製造および搭載が簡単である。
【0023】
なお、本考案は上記実施例に示す構成のものに限定されず、請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、種々の変形、変更が可能である。
【0024】
【考案の効果】
本考案に係る一点固定式自転車用後部泥除けは、弓形状の泥除け本体の両側板に結合長孔を形成したことで固定部材の位置決めの調整が極めて容易に出来ると共に、固定部材の脚部及び自転車フレームへの取付けのためのコ字状,舌片状取付部の構成が簡単であり安価に製作が可能である。
【0025】
また、自転車フレームへの取付けを固定部材の連結部に形成したコ字状取付部又は舌片状取付部のいずれかの長孔を利用して行うことができ取付作業が容易であると共に、従来のように後部泥除けが後輪上面をすべて覆ってしまうようなことがなく、締め付け型ブレーキのケーブルは泥除け本体の切欠部および固定部材の隙間を通って自由に配設が可能となる。
- 【登録番号】第3015538号
【登録日】平成7年(1995)6月28日
【発行日】平成7年(1995)9月5日
【考案の名称】一点固定式自転車用後部泥除け
- 【出願番号】実願平7−1511
【出願日】平成7年(1995)3月7日
【出願人】
【識別番号】595033850
【氏名又は名称】瑞振工業股▲ぶん▼有限公司
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】門間 正一
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