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壁面取付け装置
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- 【要約】
【課題】壁面に重量のあるものや平面的にものを安定的かつ簡単に着脱自在に固定することができる壁面取付け装置を提供する。
【解決手段】上下の支持レール材10U、10Dは、前記支持板材を装着するための支持開口部が該支持レール材の横断面視で壁面14の設置側以外の側であって壁面14に平行して上下で対向する側また壁面の垂直外側に向いて開口して形成されたものであり、上下対で取付けた支持レール材10U、10Dの支持開口部によって支持板材16の上端部および下端部を水平移動可動に係止して該支持板材16を壁面14に固定する。

- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
建造物の壁面に所望する物を取付ける壁面取付け装置であって、
物を支持する支持レール材を、その長さ方向が水平方向に沿うように上下対で壁面に取付け、
前記上下の支持レール材は、支持板材を装着するための支持開口部が該支持レール材の横断面視で壁面の設置側以外の側に向いて開口して形成されたものであり、
上下対で取付けた支持レール材の支持開口部によって支持板材の上端部および下端部を水平移動可動に係止して該支持板材を壁面に固定することを特徴とする壁面取付け装置。
【請求項2】
前記支持レール材の上下方向の幅の3倍以上に上下に幅広い枠材をその長さ方向が水平方向に沿うように壁面に上下対で取付け、上下の枠材表面に支持レール材をそれぞれ取付けることによって、前記上下の支持レール材を壁面に固定したことを特徴とする請求項1に記載の壁面取付け装置。
【請求項3】
前記上下の支持レール材は、互いに対向側に開口する支持開口部と共に壁面の垂直方向外側に開口する水平開口部を形成し、この水平開口部に棚板を差し込み固定できるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の壁面取付け装置。
【請求項4】
支持レール材の支持開口部は、該支持レール材の横断面視でC字形状を呈し、
その支持開口部の内部幅よりも狭くかつ開口端より幅広い係合部を形成した第1のスライドレール部材を設けており、
前記支持開口部内に係合部を装着して第1のスライドレール部材を上下の支持レール材にスライド可能に係合し、
前記支持板材を第1のスライドレール部材に固定することによって、支持板材の上端部および下端部を水平移動可動に上下のレール部材に係合して前記支持板材を壁面に固定したことを特徴とする請求項3に記載の壁面取付け装置。
【請求項5】
上下の支持レール材は、該支持レール材の横断面視で支持開口部が壁面の垂直方向外側に開口すると共に、該支持開口部の上下方向の幅の3倍以上に上下に幅広く形成されて、壁面に直接取付けるものであることを特徴とする請求項1に記載の壁面取付け装置。
【請求項6】
上下の支持レール材は、支持開口部から壁面側に凹む凹所内に上下の突起が突出形成され、
前記支持レール材の他に、前記凹所の突起内側の幅よりも狭くかつ突起先端間の幅よりも広い幅の係合部の有る第2のスライドレール部材を設けており、
この第2のスライドレール部材は、前記支持開口部の突起内側に係合部を装着して前記支持レール材にスライド可能に係合し、
支持板材を第2のスライドレール部材に設置することによって、支持板材の上端部および下端部を水平移動可動に上下の支持レール材に係合して該支持板材を壁面にスライド可能に固定したことを特徴とする請求項5に記載の壁面取付け装置。
【請求項7】
第2のスライドレール部材は、横断面視して底壁から両側壁が立ち上がる概略U字形状の断面形状であって、一側壁の外部に断面C字形状の凹所が形成され、他側壁は外部が平坦に形成されたものであることを特徴とする請求項6に記載の壁面取付け装置。
【請求項8】
前記第2のスライドレール部材と同断面形状の取付けレール部材を、第2のスライドレール部材と上下を逆にしかつ互いの一側壁の断面C字形状の凹所同士を係合させ、
前記第2のスライドレールの他側壁を係合部として、前記支持開口部の突起内側に係合部を装着して第2のスライドレール部材を支持レール材にスライド可能に係合すると共に、取付けレール部材の他側壁の外部に支持板材を固定したことを特徴とする請求項7に記載の壁面取付け装置。
【請求項9】
第2のスライドレール部材の一側壁を係合部として、前記支持開口部の突起内側に係合部を装着して第2のスライドレール部材を支持レール材にスライド可能に係合すると共に、前記第2のスライドレール部材と同断面形状の取付けレール部材を、その一側壁の断面C字形状の凹所が上下で対向するように、第2のスライドレール部材の他側壁部に取付けたことを特徴とする請求項7に記載の壁面取付け装置。
【請求項10】
支持板材また第2のスライドレール部材にフックを固定できるようにしたことを特徴とする請求項6から9のうちの1項に記載の壁面取付け装置。
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- 【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、家屋等の建造物の壁面、特に、建造物の外壁面や玄関や室内の内壁面に掲示物等の紙類、額縁、またはパネル等の物を取付ける壁面取付け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建造物の外壁面や玄関や室内の内壁面等の壁面に額縁やパネル等の物を取付ける場合に、その都度取付け金具をいちいち取付けて施工しなければならず、不要になったときに金具を取り外そうとすると壁面を痛める問題があった。
【0003】
また、壁面が石膏ボードの下地材等の場合、強度がでにくく、別途下地材を施工する必要があった。その他、コンクリート壁面に直接クロスを貼付けたような場合に、取付けフックは業者でないと取付けられず使用者が物を壁掛けしたい場合に対応するのが困難であった。
【0004】
特開平10−113266号では,壁掛け用のフックを支持する壁掛け用レールにキャップを取付ける技術が開示されている。このレールでは、壁掛け用フックを自由な位置に設けることができるが、壁面に重量のあるものを吊る場合に強度を出しにくかった。また、単に取付けフックをレールに吊っているだけなので、額縁等を吊る場合に1〜2点支持になり吊っているものを安定させにくかった。
【特許文献1】特開平10−113266号公報
【考案の開示】
【考案が解決しようとする課題】
【0005】
本考案は、斯かる実情に鑑み、建造物の外壁面や内壁面等の壁面に重量のあるものや平面的なものを安定的かつ簡単に着脱自在に固定することができる壁面取付け装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本考案は壁面取付け装置に係るものである。
【0007】
本考案は、建造物の壁面に所望する物を取付ける壁面取付け装置であって、
物を支持する支持レール材を、その長さ方向が水平方向に沿うように上下対で壁面に取付け、
前記上下の支持レール材は、支持板材を装着するための支持開口部が該支持レール材の横断面視で壁面の設置側以外の側に向いて開口して形成されたものであり、
上下対で取付けた支持レール材の支持開口部によって支持板材の上端部および下端部を水平移動可動に係止して該支持板材を壁面に固定することを特徴とする壁面取付け装置である。
【0008】
本考案において、前記支持レール材の上下方向の幅の3倍以上に上下に幅広い枠材をその長さ方向が水平方向に沿うように壁面に上下対で取付け、上下の枠材表面に支持レール材をそれぞれ取付けることによって、前記上下の支持レール材を壁面に固定したことが好適である。枠材は加工や取付けの容易さから木製であることが好ましい。
【0009】
また、本考案においては、前記上下の支持レール材は、互いに対向側に開口する支持開口部と共に壁面の垂直方向外側に開口する水平開口部を形成し、この水平開口部に棚板を差し込み固定できるようにしたことが好適である。
【0010】
本考案においては、支持レール材の支持開口部は、該支持レール材の横断面視でC字形状を呈し、
その支持開口部の内部幅よりも狭くかつ開口端より幅広い係合部を形成した第1のスライドレール部材を設けており、
前記支持開口部内に係合部を装着して第1のスライドレール部材を上下の支持レール材にスライド可能に係合し、
前記支持板材を第1のスライドレール部材に固定することによって、支持板材の上端部および下端部を水平移動可動に上下のレール部材に係合して前記支持板材を壁面に固定したことが好適である。
【0011】
また、本考案においては、上下の支持レール材は、該支持レール材の横断面視で支持開口部が壁面の垂直方向外側に開口すると共に、該支持開口部の上下方向の幅の3倍以上に上下に幅広く形成されて、壁面に直接取付けるものであることが好適である。
【0012】
本考案においては、上下の支持レール材は、支持開口部から壁面側に凹む凹所内に上下の突起が突出形成され、
前記支持レール材の他に、前記凹所の突起内側の幅よりも狭くかつ突起先端間の幅よりも広い幅の係合部の有る第2のスライドレール部材を設けており、
この第2のスライドレール部材は、前記支持開口部の突起内側に係合部を装着して前記支持レール材にスライド可能に係合し、
支持板材を第2のスライドレール部材に設置することによって、支持板材の上端部および下端部を水平移動可動に上下の支持レール材に係合して該支持板材を壁面にスライド可能に固定したことが好適である。
【0013】
また、本考案においては、第2のスライドレール部材は、横断面視して底壁から両側壁が立ち上がる概略U字形状の断面形状であって、一側壁の外部に断面C字形状の凹所が形成され、他側壁は外部が平坦に形成されたものであることが好適である。
【0014】
本考案においては、前記第2のスライドレール部材と同断面形状の取付けレール部材を、第2のスライドレール部材と上下を逆にしかつ互いの一側壁の断面C字形状の凹所同士を係合させ、
前記第2のスライドレールの他側壁を係合部として、前記支持開口部の突起内側に係合部を装着して第2のスライドレール部材を支持レール材にスライド可能に係合すると共に、取付けレール部材の他側壁の外部に支持板材を固定したことが好適である。
【0015】
また、本考案においては、第2のスライドレール部材の一側壁を係合部として、前記支持開口部の突起内側に係合部を装着して第2のスライドレール部材を支持レール材にスライド可能に係合すると共に、前記第2のスライドレール部材と同断面形状の取付けレール部材を、その一側壁の断面C字形状の凹所が上下で対向するように、第2のスライドレール部材の他側壁部に取付けたことが好適である。
【0016】
本考案においては、支持板材また第2のスライドレール部材にフックを固定できるようにしたことが好適である。
【考案の効果】
【0017】
本考案の請求項1〜10記載の壁面取付け装置によれば、物上下の支持レール材をその長さ方向が水平方向に沿うように上下対で壁面に取付け、前記支持板材を装着するための支持開口部が該支持レール材の横断面視で壁面の設置側以外の側に向いて開口して形成し、上下対で取付けた支持レール材の支持開口部によって支持板材の上端部および下端部を水平移動可動に係止して該支持板材を壁面に固定するので、該支持板材の位置を任意かつ容易に変更して該支持板材に額縁や物を取付けることができる。また、支持板材は支持レール材の支持開口部に差し込む等して容易に取付けたり、取り外したりできる。
【0018】
なお、請求項2〜10では、上記の効果に加えて、次の効果を奏する。
【0019】
請求項2の考案においては、前記支持レール材の上下方向の幅の3倍以上に上下に幅広い枠材をその長さ方向が水平方向に沿うように壁面に上下対で取付け、上下の枠材表面に支持レール材をそれぞれ取付けることによって、前記上下の支持レール材を壁面に固定するので、壁面が下地材の強度の低いものであったり、固定用フックを取付けにくいものであったりしても、前記枠材によって強度を保って支持することができる。
【0020】
また、請求項3の考案においては、前記上下の支持レール材は、互いに対向側に開口する支持開口部と共に壁面の垂直方向外側に開口する水平開口部を形成し、この水平開口部に差し込みできるようにしたので、支持板材で物を支持固定すると同時に棚板で他の物を載せて支持するなど使用に便利である。
【0021】
また、請求項4の考案においては、支持レール材の支持開口部は、該支持レール材の横断面視でC字形状を呈し、その支持開口部の内部幅よりも狭くかつ開口端より幅広い係合部を形成した第1のスライドレール部材を設けており、前記支持開口部内に係合部を装着して第1のスライドレール部材を上下の支持レール材にスライド可能に係合し、前記支持板材を第1のスライドレール部材に固定することによって、支持板材の上端部および下端部を水平移動可動に上下のレール部材に係合して前記支持板材を壁面に固定したので、第1のスライドレール部材が支持レール材に容易にスライドでき、支持板材の水平移動が小さな力で容易にできる。
【0022】
また、請求項5の考案によれば、上下の支持レール材は、該支持レール材の横断面視で支持開口部が壁面の垂直方向外側に開口すると共に、該支持開口部の上下方向の幅の3倍以上に上下に幅広く形成されて、壁面に直接取付けるものであるので、枠材が無くても強度を保って壁面に取付けることができ、重い物でも安定して取付けることができる。
【0023】
また、請求項6の考案によれば、上下の支持レール材は、支持開口部から壁面側に凹む凹所内に上下の突起が突出形成され、前記支持レール材の他に、前記凹所の突起内側の幅よりも狭くかつ突起先端間の幅よりも広い幅の係合部の有る第2のスライドレール部材を設けており、この第2のスライドレール部材は、前記支持開口部の突起内側に係合部を装着して前記支持レール材にスライド可能に係合し、支持板材を第2のスライドレール部材に設置することによって、支持板材の上端部および下端部を水平移動可動に上下の支持レール材に係合して該支持板材を壁面にスライド可能に固定したので、支持レール材が比較的簡単な構成で強度を保って支持板材を支持できる。
【0024】
また、請求項7の考案によれば、第2のスライドレール部材は、横断面視して底壁から両側壁が立ち上がる概略U字形状の断面形状であって、一側壁の外部に断面C字形状の凹所が形成され、他側壁は外部が平坦に形成されたものであるので、比較簡単な構成で、第2のスライドレール部材を構成できる。
【0025】
また、請求項8の考案によれば、前記第2のスライドレール部材と同断面形状の取付けレール部材を、第2のスライドレール部材と上下を逆にしかつ互いの一側壁の断面C字形状の凹所同士を係合させ、前記第2のスライドレールの他側壁を係合部として、前記支持開口部の突起内側に係合部を装着して第2のスライドレール部材を支持レール材にスライド可能に係合すると共に、取付けレール部材の他側壁の外部に支持板材を固定したので、第2のスライドレール部材と取付けレール部材を簡単に強固に固定でき、支持部材の取付けの利便性が高くなる。
【0026】
また、請求項9の考案によれば、第2のスライドレール部材の一側壁を係合部として、前記支持開口部の突起内側に係合部を装着して第2のスライドレール部材を支持レール材にスライド可能に係合すると共に、前記第2のスライドレール部材と同断面形状の取付けレール部材を、その一側壁の断面C字形状の凹所が上下で対向するように、第2のスライドレール部材の他側壁部に取付けたので、第2のスライドレール部材と取付けレール部材を簡単かつ強固に固定しつつ、取付けレール部材に容易に棚板を差し込み取付けることができ、利便性が高い。
【0027】
また、請求項10の考案によれば、支持板材また第2のスライドレール部材にフックを固定でき、簡単にフックを付けて物を吊下げるようにもできる等の優れた効果を奏し得る。
【考案を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本考案の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0029】
図1〜図10は本考案に係る各実施形態の説明図であって、図中、同一の符号を付した部分は同一物を表わす。
【0030】
図1は第1の実施形態に係る壁面取付け装置の壁面に正対して見た説明図、図2(a)、(b)は第1の実施形態に係る壁面取付け装置において、壁面に正対して見た場合の上下の支持レール材に対する各取付け構成例(第1例、第2例)の説明図、図3(a)、(b)は図2のA−A線断面視図であって、上下の支持レール材に対する第1例に係る取付け構成説明図、図4(a)、(b)は図2のB−B線断面視図であって、上下の支持レール材に対する第2例に係る取付け構成説明図である。
【0031】
図5(a)、(b)は第2の実施形態に係る壁面取付け装置において、壁面に正対して見た場合の上下の支持レール材に対する各取付け構成例(第3例〜第4例)の説明図、図6(a)、(b)は図5のA−A線断面視図であって、上下の支持レール材に対する第3例に係る取付け構成説明図、図7(a)、(b)は図5のB−B線断面視図であって、上下の支持レールに対する第4例に係る取付け構成説明図である。
【0032】
図8は(a)、(b)、上記第2の実施形態に係る壁面取付け装置において、壁面に正対して見た場合の上下の支持レール材に対する各取付け構成例(第5例〜第6例)の説明図、図9(a)、(b)は図8のA−A線断面視図であって、上下の支持レール材に対する第5例に係る取付け構成説明図、図10(a)、(b)は図8のB−B線断面視図であって、上下の支持レールに対する第6例に係る取付け構成説明図である。
【0033】
図1、図2に示すように、第1の実施形態に係る壁面取付け装置は、建造物の壁面(実施形態では室内壁面を示すが、外壁面でもよい)14に所望する物を取付けるものであって、物を支持する支持レール材10U、10Dを、その長さ方向が水平方向に沿うように上下対で壁面14に取付けている。
【0034】
図1〜図4に示すように、第1の実施形態に係る前記上下の支持レール材10U、10Dは、支持板材16(有孔板16A、平面板16B、ベース板16C等の取付け用板材)を装着するための支持開口部28が該支持レール材10U、10Dの横断面視で壁面14の設置側以外の側であって下記するように壁面14に平行して上下で対向する側また壁面14の垂直外側に向いて開口して形成されたものである。上下対で取付けた支持レール材10U、10Dの支持開口部28によって支持板材16の上端部および下端部を水平移動可動に係止して該支持板材16を壁面14に固定する。
【0035】
詳しくは、前記支持レール材10U、10Dの上下方向の幅の3倍以上に上下に幅広い木製の枠材18をその長さ方向が水平方向に沿うように壁面14に上下対で取付けている。上下の枠材表面に支持レール材10U、10Dをそれぞれ取付けることによって、前記上下の支持レール材10U、10Dを壁面14に固定したものである。支持レール材や後述するスライドレール部材はアルミニウム、ステンレス等の金属材が好ましく、強度的に十分であれば硬質プラスチック材としてもよい。
【0036】
図2では、左側に支持板材16として多数の孔が形成された有孔板16Aおよび孔の無い平面板16Bを示し、右側に全体に平坦で各種掲示物22aを張ったり外観を整える化粧板にも用いることができるベース板16Cを示している。有孔板16Aは、図2〜図3に示すように、任意位置の孔にフック20の基部を通してその基部をナット等で締め付け固定できるものである。また、平面板16Bは、紙類等の掲示物22aを画鋲22等によって固定できる構成になっている。ベース板16Cは後述するスライドレール34にネジ等で固定出来るようになっている。
【0037】
枠材18は、図4(a)に示すように、木製厚板材であって、壁面14への取付けは枠材18の裏面側を壁面14に当てた状態で壁下地材14aの壁骨組にビス24などで締付け固定したり、(b)に示すように、ビス類とアンカー類26で壁下地材14aに固定したりできる。また、枠材18の表面側が支持レール材10U、10Dを取付け面でありビス等で固定するが、その取付け面には支持レール材10U、10Dの取付け基部の幅(図3(b)のように支持レール材を複数取付けるときは前部の基部の幅)に対応して、同幅か若干(例えば0.5〜1.5mm程度)広くかつ浅い(例えば1.5〜5.0mm程度)の窪み18aが形成されていて、取付け後に支持レール材10U、10Dがその窪み18aによって枠材18に対して上下に位置ずれしないようにしている。
【0038】
また、図2、図3に示すように、第1例の取付け構成では、前記上下の支持レール材10U、10Dは、互いに対向側に横断面C字形状に開口する支持開口部28と共に壁面14の垂直方向外側に横断面U字形状に開口する水平開口部30を形成し、この水平開口部30に水平方向に展開する棚板32を差し込み固定できるようにしたものである。なお、下の支持レール材10Dの下側には、支持レールと同形状で上下逆向きの副支持レール材10Daが支持開口部28を下向きにして並列に枠材18に固定されている。この支持開口部28に開口端より幅広基部を有するフック20を取付けることができ、フック20は支持開口部28にスライド可能に係合している。任意位置にフック20を取付けることができ、利便性が高い。また、水平開口部30に棚板32を差し込むこともできる。
【0039】
したがって、上下対で取付けた支持レール材10U、10Dの支持開口部28によって支持板材16の上端部および下端部を水平移動可動に係止して該支持板材16を壁面14に固定するので、該支持板材16の位置を任意かつ容易に変更して該支持板材16に額縁や物を取付けることができる。また、支持板材16は支持レール材10U、10Dの支持開口部28に差し込む等して容易に取付けたり、取り外したりできる。
【0040】
第2例の取付け構成を説明する。
【0041】
図4に示すように、前記支持レール材10U、10Dの支持開口部28は、該支持レール材10U、10Dの横断面視でC字形状を呈している。
【0042】
また、その支持開口部28の内部幅よりも狭くかつ開口端より幅広い係合部34aを形成した第1のスライドレール部材34を設けており、前記支持開口部28内に係合部34aを装着して上下それぞれで第1のスライドレール部材34が上下の支持レール材10U、10Dにスライド可能に係合している。
【0043】
前記支持板材16のベース板16Cを上下の第1のスライドレール部材34に固定することによって、支持板材16のベース板16Cの上端部および下端部を水平移動可動に上下の支持レール材10U、10Dに係合して前記ベース板16Cを壁面14に固定したものである。
【0044】
具体的には、図2、図4に示すように、この第2例のベース板16Cは上端部が直角に曲がっており、曲がった先が水平方向で壁面14側を向きその先を上の支持レール材10Uの水平開口部30に差し込み固定する。それと共に、曲がる前の垂直方向向き部分に第1のスライドレール部材34をビスによってベース板16Cを締着固定している。また、下の支持レール材10Dでは、第1のスライドレール部材34が係合し、ビスによってベース板16Cを締着固定している。
【0045】
なお、下の支持レール材10Dの下側には、該支持レール材10Dと同形状で上下逆向きの副支持レール材10Daが支持開口部28を下向きにして並列に枠材に18に固定されている。この支持開口部28に上記第1のスライドレール部材34を更に係合して開口端より幅広基部を有するフック20を取付けることができ、フック20は支持開口部28にスライド可能に係合している。任意位置にフック20を取付けることができ、利便性が高い。また、水平開口部30に棚板32を差し込むこともできる。
【0046】
次に、第2の実施形態に係る壁面取付け装置を、図5〜図10に基づき説明する。図1〜図4と同様部分同一符号を付している。
【0047】
第3例に係る取付け構成で図6(a)は図5の(a)左側、図6(b)は図5(b)左側に相当し、第4例に係る取付け構成で図7(a)は図5の(a)右側、図7(b)は図5(b)左側に相当している。図5〜図7に示すように、物を支持する支持レール材40U、40Dを、その長さ方向が水平方向に沿うように上下対で壁面14に取付けている。
【0048】
上下の支持レール材40U、40Dは、該支持レール材40U、40Dの横断面視で支持開口部42が壁面14の垂直方向外側に開口すると共に、該支持開口部42の上下方向の幅の3倍以上に上下に幅広く形成されて、壁面14に直接取付けるものである。第2の実施形態では、第1の実施形態における枠材を設けずに支持レール材40U、40Dで直接壁面14に固定しており、簡単な構成で剛性が高くなる。
【0049】
上下の支持レール材40U、40Dは、支持開口部42から壁面14側に凹む凹所42a内に上下の突起44が対向して突出形成され、前記支持レール材40U、40Dの他に、前記凹所42aの突起44内側の幅W1よりも狭くかつ突起先端間の幅W2よりも広い幅W3(W1>W3>W2)の係合部の有る第2のスライドレール部材46を設けており、この第2のスライドレール部材46は、前記支持開口部42の突起44内側に係合部を装着して前記支持レール材40U、40Dにスライド可能に係合し、
支持板材16を第2のスライドレール部材46に設置することによって、支持板材16の上端部および下端部を水平移動可動に上下の支持レール材40U、40Dに係合して該支持板材16を壁面14にスライド可能に固定したものである。
【0050】
図6、図7に示すように、第3例、第4例に係る取付け構成では、第2のスライドレール部材46は、横断面視して底壁から両側壁が立ち上がる概略U字形状の断面形状であって、一側壁の外部に断面C字形状の凹所46aが形成され、他側壁46bは外部が平坦に形成されたものである。具体的には、第3例に係り取る付け構成、第4例に係る取付け構成の第2のスライドレール部材46は、第1の実施形態の第1のスライドレール部材と同様構成である。
【0051】
そして、第3例に係る取付け構成、第4例に係る取付け構成では、図6、図7に示すように、前記第2のスライドレール部材46と同断面形状の取付けレール部材48(凹所48a、他側壁48b)を、第2のスライドレール部材46と上下を逆にしかつ互いの一側壁の断面C字形状の凹所46a、48a同士を係合させ、前記第2のスライドレール部材46の他側壁46bを係合部として、前記支持開口部42の突起44内側に係合部を装着して第2のスライドレール部材46を支持レール材40U、40Dにスライド可能に係合している。それと共に、第3例に係る取付け構成では、図6に示すように、取付けレール部材48の一側壁および他側壁間の開口部に支持板材16(16A、16B)を差し込み固定した。また、第4例に係る取付け構成では、図7に示すように、他側壁48bの外部に支持板材16(16C)をネジ止め固定したものである。
【0052】
第5例に係る取付け構成で図9(a)は図8の(a)左側、図9(b)は図8(b)左側に相当し、第6例に係る取付け構成で図10(a)は図8の(a)右側、図10(b)は図8(b)右側に相当している。
【0053】
第5例に係る取り付け構成では、図8、図9に示すように、第2のスライドレール部材46の凹所46aのある一側壁を係合部として、前記支持開口部42の突起44内側に係合部を装着して第2のスライドレール部材46を支持レール材40U、40Dにスライド可能に係合すると共に、前記第2のスライドレール部材46と同断面形状の取付けレール部材50によって支持板材16を取付ける。
【0054】
具体的には、図9(a)、(b)に示すように、前記第2のスライドレール部材46の凹所46a側の壁を支持レール材40U、40Dの突起44の奥側に係合させて係止し、その他側壁46bに同断面形状の取付けレール部材50の底部をボルト止めする。この場合、上下の取付けレール部材50の一側壁の断面C字形状の凹所50aが上下で対向するように、取付けレール部材50は、第2のスライドレール部材46の他側壁部46bに直接取付けることができる。この場合、取付けレール部材50の側方を向く開口に棚板32を差し込んで上側から断面L字の取付け部材51で固定することができる。
【0055】
また、図9(b)のように、断面L字の取付けレール部材52を介して棚板32を取付けその棚板32に取付けレール部材50の他側壁50bをボルト止めして該レール部材50を取付けることもできる。なお、取付けレール部材52の下面に下向きに取付けレール部材50と同じレール部材58を取付け、その開口58aにフック20を取付けるなど種々の取付けバリエーションを考えることができる。
【0056】
また、図10に示す第6例の取付け構成のように、第5例に係る第2のスライドレール部材46に変えて、図10(a)に示す断面U字形状の取付けレール部材54の一側壁54a、または図10(b)に示す、断面L字形状のレール部材56の一側壁56aを係合部として、前記支持開口部42の突起44内側にその係合部を装着して取付けレール部材54、56を支持レール材40U、40Dにスライド可能に係合する。それと共に、図9に示した前記第2のスライドレール部材46と同断面形状の取付けレール部材50を取付けレール部材54、レール部材56にボルトで固定する。この場合、上下の取付けレール部材50の一側壁の断面C字形状の凹所50aが上下で対向するように、取付けレール部材50を固定し、これら取付けレール部材50の対向する凹所50aを差し込み固定することによって支持板材16を取付ける。その他は、図9の取付け構成と同様である。
【0057】
なお、取付けの際の差し込みの容易さは、側面からは全例でよく、また、前面からは上記した第3例〜第4例、第6例が容易である。
【0058】
また、簡易性は上記した第6例が最も高く、2番手が第3,4例で、3番手が第5、1,2例である。
【0059】
また、強度性は、上記した第6例が最も高く、2番手が第5例、3番手が第1,2,3,4例である。
【0060】
また、レール長さの対応性は上記した第5例が最も高く、2番手が第6例、3番手がその他の第1、2、3、4例である。
【0061】
尚、本考案の壁面取付け装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
- 【登録番号】実用新案登録第3149109号(U3149109)
【登録日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【発行日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【考案の名称】壁面取付け装置
- 【出願番号】実願2008−9094(U2008−9094)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】
【識別番号】308041565
【氏名又は名称】
- 【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
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