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検針装置用遮光板
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- 【要約】
【課題】 伸縮杆の先端部に鏡が設けられてなる検針装置を用いての検針作業の際、検針メータに日光等が当たって目盛等が読みにくい不都合を防止すること。
【解決手段】 複数個の筒部材51A,51,…,51Bが伸縮自在に嵌挿されてなる伸縮杆5の先端部に、鏡7が設けられてなる検針装置4に適用され、前記鏡7より十分大きい板状の遮光部材2と、この遮光部材2の幅方向中央部に背面が固定され、前記鏡7に着脱可能に保持され、前記鏡7の表面を露出させる開口部34を正面に形成されてなるジョイント部材3とを備えてなる。
- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 複数個の筒部材が伸縮自在に嵌挿されてなる伸縮杆の先端部に、鏡が設けられてなる検針装置に適用され、前記鏡より十分大きい板状の遮光部材と、この遮光部材の幅方向中央部に背面が固定され、前記鏡に着脱可能に保持され、前記鏡の表面を露出させる開口部を正面に形成されてなるジョイント部材とを備えてなることを特徴とする検針装置用遮光板。
【請求項2】 前記ジョイント部材が、前記鏡の上端面に当接される上側壁と、この上側壁の左右両端部に前記鏡の左右方向幅寸法よりわずかに大きい間隔で、前記上側壁に対して垂直下方に延びて形成された左右両側壁と、前記上側壁及び左右両側壁の正面側に、径方向内側に延びて形成された前側壁と、この前側壁から前記鏡の板厚分だけ背面側に離間して形成された後側壁とが一体形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の検針装置用遮光板。
【請求項3】 前記遮光部材は、その横幅が前記鏡の横幅の3.5〜4.5倍で、高さが前記鏡の1.5〜2.5倍の大きさの矩形板とされてなることを特徴とする請求項2に記載の検針装置用遮光板。
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- 【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、比較的高所に設置された電気やガス、水道等の検針メータの検針作業時に使用される検針装置に装着されて使用される検針装置用遮光板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
住宅や商店等には、電気やガス、水道等の使用量を示す各種検針メータが設置されており、これらの供給者から派遣される作業者によって定期的に検針が行われるが、検針メータが比較的高所に設置されている場合には、検針するのが不便である。そこで、図5に示すように、複数段階に伸縮可能な伸縮杆の先端部に鏡が設けられてなる検針装置を使用して検針が行われている。この検針装置を用いた検針作業は、図6に示すように、先端部に設けられた鏡に検針メータの目盛や数値等を映し出して行われる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、検針メータは屋外の比較的高所に設置されているため、検針メータのガラス面に日光等が当たって光が反射し、目盛や数値が読みにくい場合があった。特に、最近では、検針メータの表示が液晶によるデジタル表示の場合があり、この場合にはさらに読みにくかった。
この考案は、これらの課題を解決するためになされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この考案の検針装置用遮光板は、複数個の筒部材が伸縮自在に嵌挿されてなる伸縮杆の先端部に、鏡が設けられてなる検針装置に適用され、前記鏡より十分大きい板状の遮光部材と、この遮光部材の幅方向中央部に背面が固定され、前記鏡に着脱可能に保持され、前記鏡の表面を露出させる開口部を正面に形成されてなるジョイント部材とを備えてなることを特徴とする。
また、好ましくは上記構成に加えて、前記ジョイント部材が、前記鏡の上端面に当接される上側壁と、この上側壁の左右両端部に前記鏡の左右方向幅寸法よりわずかに大きい間隔で、前記上側壁に対して垂直下方に延びて形成された左右両側壁と、前記上側壁及び左右両側壁の正面側に、径方向内側に延びて形成された前側壁と、この前側壁から前記鏡の板厚分だけ背面側に離間して形成された後側壁とが一体形成されてなることを特徴とする検針装置用遮光板である。
さらに好ましくは、前記遮光部材は、その横幅が前記鏡の横幅の3.5〜4.
5倍で、高さが前記鏡の1.5〜2.5倍の大きさの矩形板とされてなることを特徴とする検針装置用遮光板である。
【0005】
【考案の実施の形態】
以下、この考案の検針装置用遮光板1について、さらに詳細に説明する。
図1は、この考案の検針装置用遮光板1と、この遮光板1が装着される検針装置4を示す斜視図である。
この発明の検針装置用遮光板1が適用される検針装置4は、例えば図5に示すように、伸縮杆5の先端部に継手部材6を介して鏡7が設けられてなるものである。
伸縮杆5は、複数個の筒部材51A,51,…,51Bが互いに嵌挿されてなり、使用長さに応じて、所望の長さ寸法に変化させることが可能である。また、各筒部材51は、互いに周方向に回転させることができるように嵌挿されてなる。
伸縮杆5を構成する最も基端側の最大径寸法の筒部材51Bは、握り部として機能する。そして、最も先端側の最小径寸法の筒部材51Aの先端、つまり伸縮杆5の先端には、継手部材6が取り付けられている。
【0006】
継手部材6は、伸縮杆5に鏡7を揺動可能に保持するものであって、具体的には玉継手が使用されている。
継手部材6は、2つのボール保持部61a,61bを有する継手部材本体61と、それぞれのボール保持部61a,61bに保持されるボール部62a,63aを形成された2つの揺動部材62,63とからなる。
下側のボール保持部61bに保持される基端側揺動部材63は、軸状の揺動腕63bの先端部に球状のボール部63aが一体成形されてなる。また、上側のボール保持部61aに保持される先端側揺動部材62は、軸状の揺動腕62bの基端部に球状のボール部62aが一体成形されてなると共に、先端部が板状に形成されて鏡7への取付部62cとされている。
そして、各揺動部材62,63のボール部62a,63aが、継手部材本体61のボール保持部61a,61bに保持されてなり、これにより、各揺動腕62b,63bがボール部62a,63aを中心として、継手部材本体61に対して揺動可能とされている。
基端側揺動部材63は、その揺動腕63bの基端部が伸縮杆5の先端(最小径寸法の筒部材51Aの先端)に嵌挿固定されている。
先端側揺動部材62の取付部62cに設けられる鏡7は、表面71が鏡面に形成された矩形板からなり、破損防止のためにフレームに収納された後、裏面72の幅方向中央部に前記取付部62cが固着されている。
【0007】
このような構成の検針装置4に適用される本考案の検針装置用遮光板1は、図1に示すように、板状の遮光部材2に検針装置4の鏡7へのジョイント部材3が固設されてなる。
図2は、この実施例の検針装置用遮光板1の遮光部材2を示す図であり、(A)は正面図、(B)は右側面図、(C)は底面図である。
遮光部材2は、光を遮る材料又は光をほとんど透過させない非透光性材料によって形成されてなる。この実施例では、遮光部材2は、矩形状の黒色アクリル板からなる。
【0008】
図3は、この実施例の検針装置用遮光板1のジョイント部材3を示す図であり、(A)は正面図、(B)は右側面図、(C)は底面図、(D)は背面図である。
ジョイント部材3は、ABS樹脂からなり、鏡7の周囲を覆うように、全体として下方に開口した略コ字形状に一体形成されている。
つまり、ジョイント部材3は、使用時に鏡7の上端面に当接される上側壁31と、この上側壁31の左右両端部に、鏡7の左右方向幅寸法よりわずかに大きい間隔で、前記上側壁31に対して垂直下方に延びて形成された左右両側壁32,32とからなる略コ字形状に形成されてなる。そして、前記上側壁31及び左右両側壁32の正面側に、径方向内側に延びる前側壁33が形成されており、この前側壁33の中央部には鏡7より若干小さい矩形状の開口部34が形成されている。また、前側壁33から鏡7の板厚分だけ背面側に離間して、上側壁31及び左右両側壁32の上部から径方向内側に延びて後側壁35が形成されている。これにより、前記各側壁31,32,33,35の径方向内側に鏡7の大きさとほぼ等しい大きさの装着溝が下方に開口して形成されることとなる。さらに、前記後側壁35の背面は、前記上側壁31や左右両側壁32の背面と同一平面に形成されており、その前後方向の厚さは、鏡7を伸縮杆5に連結する継手部材6の取付部62cの厚さとほぼ同一に形成されている。
そして、このジョイント部材3は、図2において二点鎖線で示すように、遮光部材2の幅方向中央部の下部に設けられる。これには、ジョイント部材3の背面を遮光部材2の表面に接着剤で固着したり、又は図3(D)に示されるジョイント部材3の上隅部に形成されたネジ穴36,36に、遮光部材2の背面側から遮光部材2を介してネジ止めして固設してなる構成であってもよい。
【0009】
次に、この考案の検針装置用遮光板1の使用状態について説明する。
この考案の検針装置用遮光板1は、図1に示すように、検針装置4の鏡7に装着されて使用される。
鏡7への装着は、鏡7の表面(鏡面)をジョイント部材3の正面側の開口部34に位置するように、ジョイント部材3の下方から鏡7をジョイント部材3に挿入するだけでよい。
図4は、検針装置用遮光板1に鏡7を装着した状態を示す断面図である。
この図に示すように、ジョイント部材3に鏡7を挿入した状態では、前側壁33と遮光部材2との間に鏡7及び取付部62cが挟まれ、また鏡7の上部は前側壁33と後側壁35との間に挟まれ、しかも、鏡7の周囲は上側壁31及び左右両側壁32に囲まれ、鏡7の上端面が上側壁31に当接されることとなるので、検針装置用遮光板1は鏡7に安定して保持される。
検針装置用遮光板1を鏡7に装着した状態では、鏡7の表面(鏡面)がジョイント部材3の開口部34から露出することになるので、この露出した鏡7を検針メータ8の方へ向けて、鏡7に目盛や数値を映し出して検針作業を行うことができる。
【0010】
検針作業時の状態を図6に示したが、この図において作業者9の後方から日光が当たる場合でも、鏡7の裏面に遮光板1を設けることにより、検針メータ8に光が当たることを防止し、検針メータ8の目盛等が反射光で見にくくなるという不都合はない。よって、検針作業を容易で正確に行うことができる。しかも、前記実施例の場合、遮光部材2がアクリル板から形成されているので、軽量で安価という利点もある。
遮光板1は鏡7に挿入されて保持されるので、着脱容易であり、携帯時等には鏡7から遮光板1を取り外すことができる。さらに、図2において上隅部に形成された貫通穴21に紐を通す等すれば、携帯時に便利である。その上、遮光板1は、未使用時には筆記の際の下敷きとして使用でき、検針メータの目盛等を記入する際に便利である。
【0011】
なお、前記実施例において、検針装置用遮光板1の遮光部材2は、横幅が鏡7の横幅の3.5〜4.5倍程度、高さ(縦)が鏡7の高さの1.5〜2.5倍程度の大きさに形成することが好ましい。これは、遮光部材2が大きすぎると、携帯を不便にし、逆に小さすぎると、十分に遮光できないという不都合があるからである。
例えば、最大引伸し寸法が1100mmで収納寸法が210mmの伸縮杆に、横50mmで高さ40mmの鏡が設けられてなる検針装置に適用する場合には、遮光部材の大きさは横200mmで高さ95mm、ジョイント部材の大きさは横60mmで高さ45mm程度のものを用いるのが好適である。
なお、この考案の検針装置用遮光板1は、上記実施例の構成に限らず適宜変更可能である。例えば、遮光部材2の形状は矩形に限らず円形等であってもよいし、その材質や色彩も適宜変更できる。また、ジョイント部材3の構成も、検針装置4の鏡7の形状や大きさによって適宜変更される。
【0012】
【考案の効果】
以上詳述したように、この考案の検針装置用遮光板を検針装置に装着して使用すれば、遮光部材によって検針メータに光が当たることを防止でき、目盛や数値が読みやすく、検針作業を容易で正確に行うことができる。
- 【登録番号】第3022224号
【登録日】平成7年(1995)12月20日
【発行日】平成8年(1996)3月22日
【考案の名称】検針装置用遮光板
- 【出願番号】実願平7−10165
【出願日】平成7年(1995)8月31日
【出願人】
【識別番号】390003779
【氏名又は名称】宣真工業株式会社
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 三雄 (外1名)
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