超薄型掛け時計
- 【要約】
【課題】超薄型掛け時計を提供する。
【解決手段】ハウジング1、コア10、透明蓋からなる。ハウジング前面は一組の針部を設け、ハウジング背面には凹部が設けられてコアを収容し、透明蓋はハウジング前面を覆い、コアは、第一シェル31、第二シェル32、ステータ33、伝動ギアシステム34、PC板35、電動調時ボタン36、及びバッテリー37等からなる。第一シェル内にコイルを巻いたステータを設け、ステータの延伸端に、伝動ギアシステムのローター340を装着し、ローターは伝導ギア341に噛合し、伝導ギアと同軸の柱歯は分342ギアに噛合し、分ギアと同軸の柱歯は、前時ギア343に噛合し、前時ギアと同軸の柱歯は、分ギアと同軸線で下方に組み込まれた時ギア344に噛合し、時ギアの軸心はハウジングの針部と組合される。
- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
超薄型掛け時計であって、ハウジング、コア、透明蓋からなり、前記ハウジング前面には一組の針部が設けられ、前記ハウジング背面にはコア凹部が設けられてコアを収容し、前記透明蓋は前記ハウジング前面を覆い、
前記コアは、第一シェル、第二シェル、ステータ、伝動ギアシステム、PC板、電動調時ボタン、及びバッテリー等からなり、前記第一シェル内にコイルを巻いたステータを設け、前記ステータの延伸端には、前記伝動ギアシステムのローターを装着し、前記ローターは伝導ギアに噛合し、前記伝導ギアと同軸の柱歯は分ギアに噛合し、前記分ギアと同軸の柱歯は、前時ギアに噛合し、前記前時ギアと同軸の柱歯は、前記分ギアと同軸線で下方に組み込まれた時ギアに噛合し、前記時ギアの軸心は、前記ハウジングの前記針部と組接され、前記第一シェル内には、前記PC板が装着され、前記PC板上には電動調時ボタンが設置され、前記PC板の側端には、バッテリーが設置され、前記第一シェル背面蓋は前記第二シェルに組み合わされ、前記第二シェルは前記電動調時ボタンに対応するスルーホール及び、前記バッテリーに対応する場所に、旋廻して開閉可能な電池蓋を設けていることを特徴とする超薄型掛け時計。
【請求項2】
前記針部は、極めて薄い軟性プラスチック材からなる長針、短針及び極めて短い針軸から構成されることを特徴とする請求項1に記載の超薄型掛け時計。
【請求項3】
前記第一シェルと前記第二シェルは相対して係合するように、前記第一シェルには側辺に複数の係合ブロックを設け、前記第二シェルは対応する結合部を設けて互いに嵌合し、前記第一及び第二シェルは対応する孔を備えて、突起と結合されることを特徴とする請求項1に記載の超薄型掛け時計。
- 【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、超薄型掛け時計に関するものであって、特に、超薄型の設計部品及びバッテリー、電動調時ボタンを採用し、掛け時計全体の厚さ及び重量を減少させ、材料とコストを節約し、更には、騒音、雑音を減少させて、掛け時計と壁面が美しく調和される超薄型掛け時計に関するものである。
【背景技術】
【0002】
公知の掛け時計は、図1〜図5で示されるように、その構造は、ハウジング1のコア10上に、内壁に平行に設けられて各伝導ギアを固定する中隔板16があり、PC板は、中隔板16の下端に固定され、中隔板16側端は、コイル120を巻いたステータ12を備え、ステータ12側端はローター130を設け、ローター130は伝導ギア131に噛合し、伝導ギア131は秒ギア18に噛合し、秒ギア18は、前分ギア17に噛合し、前分ギア17は、秒ギア18と同軸の分ギア132に噛合し、分ギア132は、前時ギア133に噛合し、前時ギア133は、分ギア132と同軸の時ギア134に噛合し、コア上蓋は調時旋開ボタンが設置されている。長針111、短針112からなる針部11は、伝動ギアシステムの連動を受ける。欠点は:
一.コア内部の伝動ギアシステムは複雑で、各ギア間の連繋が多く、ローター、伝動ギア 、秒ギア、分ギア、前分ギア、前時ギア及び時ギアなど、七つの伝動ギアから、伝 動ギアシステムを構成している。中隔板により各種伝動ギアを固定すると、構造が 更に複雑になり、製品も重く、材料を浪費する。
二.機械式調時を採用するので、操作が不便で、精度に限界がある。
三.針部は秒針、短針、長針を備え、指針及び文字盤間、3つの指針間、指針と透明蓋間 が接触して摩擦を生じ、時計の進度に影響することを避けるために一定の間隔で互 いに摩擦するのを防ぎ、針軸全体の高さを高くしなければならない。
四.酸性、或いはアルカリ性の電池を採用するため、コア全体が厚大になり、使用済み電 池による環境汚染が問題である。
五.構造自体が複雑なので、コア全体の厚さ及び寸法が大きくなり、製品が重くなる。
【特許文献1】特開平10-206563
【考案の開示】
【考案が解決しようとする課題】
【0003】
よって、本考案は、公知技術上の問題を改善し、超薄型の設計部品であるバッテリー、電動調時ボタンを採用し、掛け時計全体の厚さ及び重量を減少させ、材料とコストを節約し、掛け時計と壁面が美しく調和される、簡潔化した構造を有する超薄型掛け時計を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本考案の特徴は、コアに:第一シェル(shell)、第二シェル、ステータ(stator)、伝動ギアシステム(transmitting gear system)、PC板、電動調時ボタン(electrically time adjusting button)、バッテリー(battery)、等を設置している。第一シェル内にコイルを巻いたステータを設け、ステータの延伸端には伝動ギアシステムのローター(rotor)を装着し、ローターは伝導ギア(transmitting gear)に噛合し、伝導ギアと同軸の柱歯(tooth shaft)は分ギア(minute gear)に噛合し、分ギアと同軸の柱歯は、前時ギア(front time gear)に噛合し、前時ギアと同軸の柱歯は、分ギアと同軸線で下方に組み込まれた時ギアに噛合し、時ギアの軸心は、ハウジングの針部と組接されている。第一シェル内には、PC板が装着され、PC板上には電動調時ボタンが設置され、PC板の側端には、バッテリーが設置され、第一シェル背面蓋は第二シェルに組み合わされ、第二シェルは電動調時ボタンに対応するスルーホール(through hole)及び、バッテリーに対応する場所に、旋開可能な電池蓋を設けている。
【考案の効果】
【0005】
掛け時計全体の厚さ及び重量を減少させ、材料とコストを節約し、更には、騒音、雑音を減少させて、掛け時計と壁面が美しく調和される簡潔化した構造を有する。
【考案を実施するための最良の形態】
【0006】
まず、図6〜図12を同時に参照する。本考案は、ハウジング2、コア3、及び透明蓋4からなる。ハウジング2前面は一組の針部21が設けられ、針部21は、超薄軟性プラスチック材からなる長針211、短針212及び超薄針軸213から構成され、ハウジング2の背面には凹部22が設けられている。この凹部22はコア3を収容し、コア3は、第一シェル31、第二シェル32、ステータ33、伝動ギアシステム34、PC板35、電動調時ボタン36、及びバッテリー37等からなる。第一シェル31内に、コイル330を巻いたステータ33があり、ステータ33の延伸端には、伝動ギアシステム34のローター340が取り付けられ、ローター340は、伝動ギア341と噛合している。伝動ギア341と同軸の柱歯3410は分ギア342に噛合し(図12)、分ギア342と同軸の柱歯3420は前時ギア343に噛合する。前時ギア343と同軸の柱歯3430は、分ギア342と同軸線で下方に組み込まれた時ギア344に噛合し、時ギア344の軸心3440は、ハウジング2の針部21の針軸213と結合される。第一シェル31の適当な場所にPC板35を設置し、PC板35上に、電動調時ボタン36が設置され、PC板35の側端にバッテリー37が取り付けられる。第一シェル31と第二シェル32は向かい合わせて閉じるように、第一シェル31は側辺に係合ブロック310を設け、第二シェル32は対応する結合部320を設けて互いに嵌合し、第一シェル31及び第二シェル32は対応する孔311、321を備え、突起5と結合される。第二シェル32は、電動調時ボタン36と対応するスルーホール322を設け、バッテリー37の対応する部分に、旋回して開閉可能な電池蓋323が設置されている。透明蓋4は、ハウジング2の前面を覆うようになっている。
【0007】
使用過程は以下のとおりである。超薄型掛け時計は、空間、材料を節約する理念から始まり、ギア伝動比を変更し、針部が各ギアに噛合する高さを低下させ、ステータが巻くコイルのインピーダンスを変更し、コイル端に入力する一定の周波数(32.768khz)のAC電圧を入力した後、ローター340を駆動して回転させるが、回転速度は0.5回転/毎分に減速し、伝動ギア341との噛合、伝動ギア341と分ギア342との噛合により、分ギア342の回転速度は、60分に一回転となり、その後、前時ギア343と、前時ギア344との噛合により、時ギア344の回転速度は720分(12時間)に一回転する。
本考案の超薄型掛け時計は、公知の掛け時計と比較して、秒ギアと前分ギアを減少し、コアのギアは:
ローター340の歯数は10で、回転速度は0.5回転/分;
伝動ギア341の歯数は50で、同軸の柱歯3410の歯数は10;
分ギア342の歯数は60で、同軸の柱歯3420の歯数は15;
前時ギア343の歯数は45で、同軸の柱歯3430の歯数は12;
時ギア344の歯数は48で、分ギアの回転速度は:
0.5回転/分×=1回転/60分=1回転/1時間
時ギア回転速度は:
1回転/60分×=1回転/720分=1回転/12時間
伝導比=分ギア回転速度:時ギア回転速度=12:1
これらから分かるように、超薄コアは原動ギア(ローター)の回転速度と伝動ギアの歯数を変更することにより、ギアを減少させ、ギア伝動システムを簡潔にし、コアの厚さを減少させる。
超薄型掛け時計のコアに制御回路を設け、ボタンを押すと回路がコイルに入力する電圧を変更して、ローター340を駆動することにより、異なる速度で回転し、コアの伝導ギアシステムを連動して、調時の目的を達成する。ボタンを押す度に、ローター340は伝導ギアシステムにより短針を連動して、一回拍動し、ボタンを押し続けると、ローター340は、高速運転して、ギアの連動により、短針を回転させ続け、設定する時間の目盛りになった時、手を離せばよい。
【0008】
本考案の針部は、超薄軟性プラスチック材からなる指針及び超薄型針軸から構成され、PC板が第一シェル内に定位している。本構造により、本考案は以下のような長所と効果を得る。
一.伝導ギアシステム中の秒ギアと前分ギアを減少させ、各部品は、超薄型設計を採用す るので、コア外殻の厚さを減少させ、体積を縮小し、使用する材料を減少させる
二.パッケージ、保管、運輸コストを抑制する。
三.バッテリーを使用し、体積が小さく回収に便利で、環境汚染を引き起こさない。
四.電動調時ボタンを採用し、調節しやすく、使用が簡単で、快速に調時を完了する。
五.0.25ミリの超薄軟性プラスチック材からなる指針を使用し、長針と文字面、長針 と短針間、及び長針と透明蓋間の距離を小さくすることが出来、摩擦が生じても指 針の材料は充分な弾性があって、進度に影響しない。故に、指針部分全体の高さを 大幅に減少させ、掛け時計全体の厚さを減少させる。
六.掛け時計を壁に掛ける空間を小さくして、美観を向上する。
本考案では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本考案に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本考案の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本考案明の保護範囲は、実用新案請求の範囲で指定した内容を基準とする。
- 【登録番号】実用新案登録第3100973号(U3100973)
【登録日】平成16年2月4日(2004.2.4)
【発行日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【考案の名称】超薄型掛け時計
- 【出願番号】実願2003−271727(U2003−271727)
【出願日】平成15年10月10日(2003.10.10)
【出願人】
【識別番号】503373296
【氏名又は名称】
- 【代理人】
【識別番号】100107962
【弁理士】
【氏名又は名称】入交 孝雄
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