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自動販売機
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- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】上下方向に駆動可能なように前後一対に張設された無端チェーンによって、その両端部が支持され略L字状断面を有する棚板により、所望の商品の左右端部を保持しながら下方移動が可能な自動販売機において、前記棚板が、その長手状の載置面を前記自動販売機の正面と直交する方向に延在させ且つ左右の前記無端チェーン間で対向するように該無端チェーンによって支持され、係止突起及び係止片を夫々突設して成り、前記無端チェーンが、前記係止突起及び係止片と夫々係合して下方移動中の前記棚板の載置面を水平に維持可能な連結軸及び棚板取付部を夫々具備し、更に前記棚板の載置面を前記無端チェーンに略平行に維持可能な弾性挟持片を具備して成ることを特徴とする自動販売機。
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- 【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本考案は、投入された硬質の選別に従って、包装された飲料、食料等の商品を販売する自動販売機に関する。
〔従来の技術〕
飲料、食料等の商品の自動販売機は多種あり、例えば実公昭55−21193号、同55−24709号、同55−31667号公報に記載の装置がある。
これらの装置のように、一般に自動販売機は、上下方向に移動する無端チェーンに商品載置板を回転可能に設け、商品送出位置で商品載置板を傾動させて、商品載置板から商品を滑落させて取出口に案内する構成である。載置板は無端チェーンに所定間隔で設けられ、チェーンに対する一方の側においては載置面を上方に向けて水平位置を維持して商品が載置され、他方の側においては商品が載置されず載置面を略下方に向けた位置にある。そして、1個の載置板に1個の商品を載置した状態から、この載置板を商品送出位置に移動させて傾動させることにより、商品を載置板上から滑落させる。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記公報に記載の自動販売機は、載置板が無端チェーンに支持され、チェーンと共に回転するので、チェーンに対する商品収容側及びその反対側に載置板が回転できるだけのスペースを必要とする。また、載置板は商品の底面ほぼ全域に接する構成であるので、底面が大きな商品を載置するには大面積の載置板を必要とする。したがって、大面積の載置板がチェーンと共に回転できるスペースを自動販売機内に設ける必要があり、装置が大型になる。
また、載置板は上下方向に等間隔で設けられているので、載置する商品の高さが制限され、多種の高さの商品を収容することができず、汎用性に乏しい。
本考案の目的は上記問題点を解消することにあり、小型に構成でき、また多種の高さの商品を収容できる自動販売機を提供することにある。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
本考案に係る目的は、上下方向に駆動可能なように前後一対に張設された無端チェーンによって、その両端部が支持され略L字状断面を有する棚板により、所望の商品の左右端部を保持しながら下方移動が可能な自動販売機において、前記棚板が、その長手状の載置面を前記自動販売機の正面と直交する方向に延在させ且つ左右の前記無端チェーン間で対向するように該無端チェーンによって支持され、係止突起及び係止片を夫々突設して成り、前記無端チェーンが、前記係止突起及び係止片と夫々係合して下方移動中の前記棚板の載置面を水平に維持可能な連結軸及び棚板取付部を夫々具備し、更に前記棚板の載置面を前記無端チェーンに略平行に維持可能な弾性挟持片を具備して成ることを特徴とする自動販売機によって達成される。
すなわち、一対の棚板上に商品を載置して保持し、この棚板を無端チェーンにより商品送出位置まで移動させ、商品送出位置において棚板を傾動させて商品を落下することにより、商品は取出口に案内される。商品は一対の棚板に載置されるが、各棚板は無端チェーンに支持されて同期駆動される。商品を落下させた後の棚板は、無端チェーンの回転により商品載置部と反対側に転回する。一対の棚板は、載置する商品の大きさに応じて設ける間隔を設定される。したがって、棚板は商品の両端を支持するだけの幅があればよく小型に構成できる。更に、上記転回時にも棚板の軌跡領域を多く必要としないので、自動販売機の構成が小型になる。
また本考案に係る上記目的は、上下方向に設けた複数対の棚板は、商品を載置するためには水平位置に固定されるが、棚板は水平位置及び垂直位置で固定できるので、載置する商品の高さに応じてその直上の棚板を垂直位置に固定することにより、多種の高さを有する商品を載置することができる。
〔実施態様〕
以下、添付図面を参照して本考案の一実施態様を説明する。ただし本考案は本実施態様のみに限定されない。
第1図は自動販売機内部を正面から見た概略構成図である。本自動販売機は投入した硬貨の選別信号及び商品の選択信号により、所定の商品を取出口に送出する構成であるが、説明の便宜のため本考案に係わる構成についてのみ図示する。
本体10内には、上下方向にチェーン12が設けられており、チェーン12はモータ40によりそれぞれ矢印方向に回転駆動される。モータ40は本態様においては2つ設置されており、そして、それぞれ対になっているチェーン12の一方にベルト等の駆動力伝達手段50を介してモータ40の駆動力が伝達され、対のチェーン12間には例えばタイミングベルトや他のチェーン等など同期手段51を掛けわたすことにより同期して動作するように構成されている。
チェーン12には、正面と直交する方向に延びた長手状で断面L字状の棚板14が、チェーン12に対して回動可能に設けられており、対向するチェーン12間で各チェーン12に設けた棚板14は水平に固定され同一平面内に位置している。そして、商品16は正面から装填され、一対の棚板14により商品16の両端を支持することにより、商品16を本体10内に収納する。
なお、本実施態様は商品を多数収容するために商品載置部を2列設けてあるが、載置部の列数はこれに限定されない。
各棚板14はチェーン12の回動により下方へ移動し、チェーン12の下方転回部直前の商品送出位置においてチェーン12の転回により傾動する。すると、対向していた棚板14どうしが離間し、支持されていた商品16は支持を解除されて落下する。そして、棚板14から落下した商品16は本体下部中央の取出口18へ案内されて取出可能になる。
商品16が落下した後の棚板14はその後のチェーン12の回転により、上方へ向かって移動するが、このとき棚板14は自重によりチェーン12に対して回動し、先端がほぼ下方を向いて垂下される。棚板14は正面と直交する方向に延びる長手状であり、幅を小さくしても商品を支持することができる形状である。したがって、商品載置側から転回後の回転軌跡領域が狭くてよく、本体10の幅を低減して小型に構成することができる。
第2図は棚板14の平面図であり、第3図は棚板14の側面図である。
棚板14は断面が略L字状で長手状に形成され、チェーン12に支持される回動アーム20を両端に備えている。回動アーム20には回動の中心となる孔22と、棚板14をチェーン12に装着支持したときに載置面を水平位置に固定するための係止突起24及び係止片26を備えている。
第4図は棚板14をチェーン12に支持する構成の断面図である。棚板14の両端に設けられた各回動アーム20は対向して設けた各チェーン12に装着される。棚板14が装着されるチェーン12aは、対向した一対の棚板取付部28を部分的に有し、対向する取付部28間に渡ってカラー30が装着される。そして、このカラー30が回動アーム20の孔22内に挿通して回動アーム20を回動可能に支持する。また、回動アーム20には、係止突起24及び係止片26が形成されており、係止突起24はチェーン12aの連結軸32の下部に接し、係止片26は取付部28の下部に接し、第4図における棚板14の時計回転方向の回動を制限して棚板14を水平位置に維持している。
また、棚板14は水平位置から垂直位置に回動可能であり垂直位置を固定されるようになっている。垂直位置を固定するには、例えば棚板14を装着するチェーン12aの上方のチェーン12bに、棚板14の長手方向端部に接して棚板14を挟持する挟持片34等を設ける。第5図は棚板14の垂直位置を固定した状態の平面図であり、挟持片34は棚板14の両端を弾性力により押圧して、棚板14を挟持する構成である。
なお、棚板14の垂直位置を固定するには、図示の構成に限らず、フック等により棚板14を係止する構成でもよい。また回動アーム20の孔22に、取付部28のカラー30が回動可能な範囲で緊密に嵌合するように構成し、カラー30と孔22との嵌合時の摩擦力により垂直位置を固定する構成でもよい。
棚板14の垂直位置を固定できるので、棚板14間の空隙より高い高さを有する商品16であっても、載置する直上の棚板14を垂直位置に固定することにより、高さの高い商品16を載置するための空隙を画成することができる。したがって、本自動販売機は、多種の高さの商品16を載置することができる。
上記実施態様は、自動販売機の正面から商品16を装填し易いように正面に対して直交する方向に棚板14が延びた構成であり、この棚板14の回転軌跡領域を多く必要としないため、複数列の商品載置部を設けても自動販売機が幅方向に大型化することはない。
また、棚板14を自動販売機の正面と平行に設け、自動販売機の側方から商品16を装填する構成にすることにより、自動販売機の奥行き低減することができ、更に幅方向に多数列の商品載置部を設けることができる。
〔考案の効果〕
本考案によれば、一対の棚板上に商品を載置して保持し、この棚板を無端チェーンにより商品送出位置まで移動させ、商品送出位置において棚板を傾動させて商品を落下することにより、商品は取出口に案内される。商品は一対の棚板に載置されるが、各棚板は無端チェーンに支持されて同期駆動される。商品を落下させた後の棚板は、無端チェーンの回転により商品載置部と反対側に転回する。一対の棚板は、載置する商品の大きさに応じて設ける間隔を設定される。したがって、棚板は商品の両端を支持するだけの幅があればよく小型に構成できる。更に、上記転回時にも棚板の軌跡領域を多く必要としないので、自動販売機の構成が小型になる。
また、上下方向に設けた複数対の棚板は、商品を載置するためには水平位置に固定されるが、棚板は水平位置及び垂直位置で固定できるので、載置する商品の高さに応じてその直上の棚板を垂直位置に固定することにより、多種の高さを有する商品を載置することができる。
したがって、本考案によれば小型であり多種の高さの商品を収容できる自動販売機を提供することができる。
- 【登録番号】第2519369号
【登録日】平成8年(1996)9月3日
【発行日】平成8年(1996)12月4日
【考案の名称】自動販売機
- 【出願番号】実願平2−16137
【出願日】平成2年(1990)2月22日
【出願人】
【識別番号】999999999
【氏名又は名称】
【識別番号】999999999
【氏名又は名称】
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】深沢 敏男 (外3名)
【審査官】 鈴木 誠
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