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自動販売機のコイン装置
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- 【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】硬貨投入口から投入された硬貨が傾斜下降転動路上に設けた硬貨判定部によって真偽判別され、次いで硬貨種別に振り分けられる自動販売機のコイン装置において、硬貨投入口から硬貨判定部に至る傾斜下降転動路の側壁に窓口を開設するとともに、その窓口に、一定速度で回転するコイン移動速度調整用摺接体の一部を突出させて配設して構成し、前記摺接体の一部の突出部を転動硬貨の腹部に一定速度で摺接させてコインの降下転動速度を一定に調整することを特徴とする自動販売機のコイン装置。
【請求項2】コイン移動速度調整用摺接体が、一定速度で回転するゴムローラであることを特徴とする請求項1記載の自動販売機のコイン装置。
【請求項3】コイン移動速度調整用摺接体が、一定速度で回転する表面に多数の軟質凹凸突起を有するローラであることを特徴とする請求項1記載の自動販売機のコイン装置。
【請求項4】コイン移動速度調整用摺接体が、一定速度で回転する回転ブラシであることを特徴とする請求項1記載の自動販売機のコイン装置。
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- 【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案は自動販売機におけるコイン装置に関し、特に硬貨投入口から硬貨判定部 に至る傾斜下降転動路に投入硬貨を一定速度にするためのコイン移動速度調整用摺接体を配設してなる自動販売機におけるコイン装置に関する。
(従来の技術考案が解決しようとする課題)
従来駅等に設置されている自動券売機に使用されているコイン装置は、硬貨投入口から投入された硬貨がほぼ一直線に傾斜下降している傾斜下降転動路を転動して硬貨判定部に達し、そこで真偽判別されて選別された後、硬貨種類別に振り分けられ、計数等をされるようになっており、これに用いる硬貨判別手段は硬貨の外径、厚み、ぎざ等によって真偽判別する方式、あるいは硬貨の形状、材質等を電気的又は磁気的に検出して真偽判別する電子方式が採用されている。
前記のごとく、投入硬貨は1つの硬貨判別手段により判別した後に硬貨種類別に振り分けられるが、自動販売機利用者が硬貨を投入口から連続投入した場合において、硬貨の転動路が硬貨投入口からほぼ一直線に傾斜下降しているため、その投入の仕方によっては硬貨が連なって硬貨判別手段へ転動することがあり、したがって、硬貨の転動パターンとしては、■硬貨が連ならない場合と、■複数の硬貨が隙間なく連なる場合との二形態が生じる。
しかしながら、こうした二形態を生じることは好ましくない。すなわち、■の場合は、1個の硬貨が自重で転動するのでその速度パターンは一定であるが、速度が遅い。また、■の場合は、先行する硬貨が後続する硬貨の後ろから押され、その押す硬貨の枚数等によっては、ある硬貨は速度が必要以上に速くなり、またある硬貨は遅くなる等の状態が生じ、いずれにしても、これらの場合は判別手段通過時の硬貨移動速度は一定にならない。
その結果、例えば硬貨判別手段中のコイル等の近傍に硬貨を通過させて電気的波形を取り出すことによる電気的又は磁気的は判別手段では上記のような場合、その移動速度の異常により出力波形が異なったものとなり、したがって真硬貨を偽硬貨と誤って判定して返却してしまう確率が高くなるという欠点があった。
したがって、本考案は上記従来技術における欠点の解消を図ることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段)
すなわち本考案は、硬貨投入口から投入された硬貨が傾斜下降転動路上に設けた硬貨判定部によって真偽判別され、次いで硬貨種別に振り分けられる自動販売機のコイン装置において、硬貨投入口から硬貨判定部に至る傾斜下降転動路の側壁に窓口を開設するとともに、その窓口に、一定速度で回転するコイン移動速度調整用摺接体の一部を突出させて配設して構成し、前記摺接体の一部の突出部を転動硬貨の腹部に一定速度で摺接させてコインの降下転動速度を一定に調整することを特徴とする自動販売機のコイン装置、である。
本考案における上記コイル移動速度調整用摺接体としては、例えば一定速度で回転するゴムローラであってよく、また、一定速度で回転する表面に多数の軟質凹凸突起を有するローラであってもよい。
そしてまた、多数の弾性細線を有する回転ブラシであってもよい。
なお、回転ローラ、回転ブラシ等はその1個を片側に配設する場合、複数個を片側あるいは両側に配設する場合等種々の配列が適用できる。
そして、回転ローラ、ブラシ等の材質としては、少なくともその表面部が生ゴム、合成ゴム、ナイロン等の合成樹脂、細割り竹材、等の軟質材、弾性材等が好ましい。
(作用)
硬貨投入口から投入された硬貨が、硬貨判定部に至る傾斜下降転動路上において、転動硬貨の腹部にコイン移動速度調整用摺接体、例えばゴムローラが一定速度で摺接するため、転動硬貨は判定部で適確判別可能な一定速度に調整されて、判定部へ送給される。
(実施例)
本考案を図面に示す実施例に基づいて具体的に説明する。
第1図は、本考案コイン装置実施例の要部斜視図、第2図は本考案コイン装置実施例の原理図の平面図、第3図は第2図A−A′断面図、第4図は自動販売機コイン装置の全体正面図を夫々示す。
自動販売機のコイン装置は、第4図に示すごときもので、硬貨投入口1から投入された硬貨を下降傾斜転動路2を転動してから真偽判別する硬貨判定部3と、この硬貨判定部3の直後に設けた硬貨第1振分部4と、この振分部4から振り分けられた偽硬貨を返却する硬貨返却通路9と、第1振分部4から振り分けられた真硬貨を収納する硬貨収納通路5と、硬貨を直径で種類別に振り分ける第2硬貨振分部6と、硬貨を種類別に検知する検知部7と、硬貨を種類別に一時保留する一時保留部8等からなる。なお、同図において、10は釣銭放出部、11はコイン搬送ベルト、12は釣銭硬貨受皿である。
なお、前記硬貨判定部3及び硬貨第1振分部4との間の下降傾斜転動路2と硬貨収納通路5とは略一直線上にあり、硬貨投入口1を高くして下降傾斜し、かつ下降傾斜転動路2はその横断面が垂直面に対して傾斜した状態で構成され、硬貨が転動路2、硬貨収納通路5を構成する下向き側の側壁に沿ってその腹部を摺接するようにして硬貨投入口1から硬貨振分部4、6方向へ一直線に転動するようになっている。
本考案実施例のコイン装置は、上記第4図図示の自動販売機のコイン装置のうち、硬貨投入口1から硬貨判定部3に至る傾斜下降転動路2の途中に設けられるものであり、その外観は第1図にその傾斜図を示すごときものである。
本考案におけるコイン移動速度調整の原理は、第2図、第3図に示す原理図からより明らかに理解できるところである。
すなわち、傾斜下降転動路2上を各種速度、連続、不連続状態等で下降転動してくるコインCに対して、直角方向からその腹部に回転ゴムローラ22を摺接させ、該コインCを所定速度に調整するものである。なおゴムローラ22は回転軸23に軸着されており、側壁21,21′の少なくとも一方に設けられた窓口からゴムローラ22の一部が突出している。また、コインCは転動路2の両側に立設された側壁21と側壁21′の狭間を転動し、その後方に設けられている硬貨判定部3へ送給される。
第1図において、投入硬貨Cが投入口1から下降傾斜転動路2に入り転動して下降してくると、転動路2の側壁21,21′の窓口26から一部突出しているゴムローラ22がコインCの腹部に摺接するごとく回転して接触する。該ゴムローラ22はモータ24と回転数調整ギヤー25によって所定の回転速度に調整されており、このため該ローラ22に摺接されたコインCは、その後方の硬貨判定部における硬貨判別が適確に行えるような通過速度に調整される。
ゴムローラ22、モータ24、回転数調整ギヤー25等はそれらを支持するローラボックス20に取付けられており、そして該ローラボックス20は蝶番27によりコイン通路側壁21の上板21Aに、開閉自在に取付けられていて、万一、コインCが転動路2に詰まったような場合にそれを開いて取り出せるようにしてある。
また、該ローラボックス20の枠の一部は、一方の側壁21′を構成している。
(考案の効果)
上記のとおり、本考案の自動販売機のコイン装置によれば、硬貨投入口から投入された硬貨は、硬貨判定部に至る傾斜下降転動路上において、コイン移動速度調整用摺接体で摺接されて、硬貨判定部で適確判別可能な一定速度に調整され、判定部へ送給される。
その結果、硬貨判定部における誤判定の発生確率は極減し、かつ判定処理量も増大できる。
- 【登録番号】第2524303号
【登録日】平成8年(1996)11月7日
【発行日】平成9年(1997)1月29日
【考案の名称】自動販売機のコイン装置
- 【出願番号】実願平1−34716
【出願日】平成1年(1989)3月29日
【出願人】
【識別番号】999999999
【氏名又は名称】
【識別番号】999999999
【氏名又は名称】
- 【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 幸雄
【合議体】
【審判長】米田 昭
【審判官】藤原 稲治郎
【審判官】前田 仁
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